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Cisco

CCNA(200-301)
問題ID : 6887
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図のような構成のネットワークに、新しく12台のホストを持つサブネットを追加することになった。下記のサブネットアドレスのうち、このサブネットに割り当てるのに適しているネットワークアドレスはどれか。

正解

192.168.5.96/28

解説

「2のn乗-2≧ホスト数」の公式で算出して、

2のn乗-2≧12
n≧4

となり、12台のホストを持つサブネットを作成するには、少なくともホスト部に4ビット必要となります。
選択肢192.168.5.80/29と選択肢192.168.5.96/29は、共にホスト部のビットが足りないため、適していません。

192.168.5.80/28は、アドレス範囲が192.168.5.80〜192.168.5.95となり、192.168.5.64/27のネットワークと重複してしまうため、適していません。

よって、正解は「192.168.5.96/28」となります。

参考

【2進数と10進数と16進数】
数値の表記方法には「2進数」や「10進数」や「16進数」といった種類があります。


「0~17」をそれぞれの方法で表記すると以下のようになります。


[進数の考え方]
進数は「その数になったら次の位に繰り上がる」と考えるとわかりやすくなります。
例えば、2進数では「1」の次の数は「2」なので次の位に繰り上がり「10」となります。
10進数では「9」の次の数は「10」なので次の位(十の位)に繰り上がり「10」となります。
16進数では「F」の次の数は「10進数で数えて16」になるので次の位に繰り上がり「10」となります。
※「9」の次の数字は無いので16進数ではアルファベットの「A、B、C、D、E、F」を9に続く数字として使用します。16進数の「A」は10進数の10、16進数の「F」は10進数の15にあたります。

【10進数と2進数の変換方法】
さまざまな変換方法がありますが、ここでは簡単に以下の変換表を使います。


■2進数から10進数への変換
変換したい2進数の数値を変換表に入れて、「1」が入った部分を全て足します。(表には右詰めで入れます)
足した合計が10進数の数値になります。
例) 2進数の「10111」を10進数に変換する

答) 23

■10進数から2進数への変換
変換したい10進数の数値を変換表の大きい方から引いていき、引いた部分に「1」を入れます。
数値が0になるまで引いたときに、変換表に入っている「0」と「1」の並びが2進数の数値になります。
例) 10進数の「23」を2進数に変換する

答) 10111

【IPアドレスの構成】
IPアドレスは「ネットワーク部」と「ホスト部」で構成されます。

ネットワーク部は、所属しているネットワークグループを示す部分です。
ホスト部は、そのグループの中のどれかを示す部分です。

ネットワーク部とホスト部の境界線はクラスごとに決められています。


クラスAは第1オクテット(8ビット)までがネットワーク部なので「/8」となります。
クラスBは第2オクテット(16ビット)までがネットワーク部なので「/16」となります。
クラスCは第3オクテット(24ビット)までがネットワーク部なので「/24」となります。
クラスDとEは特殊な用途のためネットワーク部とホスト部の区別はありません。

【サブネット】(サブネットワーク)
サブネットとは、ネットワークを分割したものです。
サブネット化(ネットワークを分割)するには、IPアドレスの「ホスト部」の一部を借用して「ネットワーク部」として扱います。

これにより、1つのネットワークアドレスで複数のネットワークを作成することができます。(ネットワークアドレスを節約できる)


【サブネットマスク】
サブネットマスクとは、ネットワーク部とホスト部を区別するための数値です。
サブネットマスクの表記方法にはCIDR表記(プレフィックス表記とも呼ばれる)、2進数表記(Binary表記)、ドット付き10進数表記(Dotted-decimal notation:DDN表記)があります。

CIDR表記では、何ビットまでネットワーク部なのかを表します。
2進数表記では、ネットワーク部を「1」、ホスト部を「0」で表します。
10進数表記では、2進数の表記を8ビットごとにドットで区切って10進数に変換して表します。
下図のように、2進数表記サブネットマスクにおける「1」と「0」の境界が、IPアドレスにおけるネットワーク部とホスト部の境界となります。


【サブネットマスク表記の変換手順(10進数表記とCIDR表記の変換)】
サブネットマスク「255.255.255.252」を例に、10進数表記とCIDR表記の変換手順を示します。
[10進数表記からCIDR表記]
まず、10進数表記を2進数表記に直し、ネットワーク部のビット数を数えます。
そして、数えたネットワーク部のビット数をCIDR表記の値とします。


[CIDR表記から10進数表記]
まず、CIDR表記を2進数表記にするためにCIDR表記の値だけ左から「1」を並べ、残りを「0」で埋めます。
そして、2進数表記を10進数表記にします。


【各表記法で表したサブネットマスク】


【サブネット計算】
サブネット(ホスト部からビットを借用して作られたネットワーク)に関する以下の情報は、提示されたIPアドレスやサブネットマスクを使用して算出します。


【ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスとホストアドレスの範囲の算出】
IPアドレスとサブネットマスクから「ネットワークアドレス」と「ブロードキャストアドレス」、「ホストアドレスの範囲」を算出できます。
以下では「192.168.1.122/27」というIPアドレスとサブネットマスクを例に説明します。
まずは、ネットワーク部とホスト部を確認するために「192.168.1.122/27」を2進数に変換します。

サブネットマスクが「1」の部分がネットワーク部になり、「0」の部分がホスト部になります。

ネットワークアドレスは、ホスト部が2進数で全て「0」になるアドレスなので「192.168.1.96」になります。
ブロードキャストアドレスはホスト部が2進数で全て「1」になるアドレスなので「192.168.1.127」になります。
ホストアドレスの範囲は、ネットワークアドレスの1つ後~ブロードキャストアドレスの1つ前までの範囲なので「192.168.1.97~126」になります。


【ホストアドレス数の算出】
サブネットマスクからホストアドレス数を算出できます。以下ではサブネットマスク「/27」を例に説明します。
まずサブネットマスク「/27」の2進数表記における「0」のビット数を確認します。サブネットマスクは32ビットなので、「32 - 27 = 5」として求められます。

次にサブネットマスクの「0」のビット数を「n」として、次の公式で計算します。
・ホストアドレス = 2のn乗-2

以上の通り、サブネットマスクが「/27」のときのホストアドレス数は「30」となります。

【サブネット数の算出】
「ホスト部から借用しているビット数」からサブネット数を算出できます。
以下では「192.168.1.122/27」というIPアドレスとサブネットマスクを例に説明します。
「192.x.x.x」はクラスC「/24」に該当します。つまり「192.168.1.x/27」は、ホスト部からネットワーク部に3ビット借用してサブネットを作成していることになります。

したがって、「192.168.1.x/27」で作成できるサブネットワークは「192.168.1.0/27」「192.168.1.32/27」「192.168.1.64/27」「192.168.1.96/27」「192.168.1.128/27」「192.168.1.160/27」「192.168.1.192/27」「192.168.1.224/27」の8つです。
またサブネット数は、ホスト部から借用しているビット数を「n」としたとき、次の公式から求められます。
・サブネット数 = 2のn乗

以上の通り、「192.168.1.122/27」のサブネット数は「8」となります。

【ホストアドレス数に合わせたサブネットマスクの算出】
ホストアドレス数に合わせた、適切なサブネットマスクは下記のように算出できます。

1.1つのサブネットに収容するホストアドレス数を確認
2.ホスト部に必要なビット数「n」を下記の式から求める
「2のn乗-2 ≧ ホストアドレス数」
3.「n」の最小値をホスト部のビット数としてサブネットマスクを表す

例:サブネット1つ当たりのホストアドレス数が300の場合
1.1つのサブネットに収容するホストアドレス数を確認
→「300」

2.ホスト部に必要なビット数「n」を下記の式から求める
「2のn乗-2 ≧ ホストアドレス数」
※このとき「-2」するのはネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを除くためです。
→「2の9乗-2 ≧ 300」(n ≧ 9)
ホスト部が9ビット以上あれば、300のホストアドレスを収容できることがわかります。
なおホスト部が9ビットのとき、収容できるホストアドレス数は「510」です。(2の9乗-2)

3.「n」の最小値をホスト部のビット数としてサブネットマスクを表す
2進数表記の場合はネットワーク部を「1」、ホスト部を「0」として、8ビット区切りの2進数で表します。
→「11111111.11111111.11111110.00000000」(「n」の最小値は9なので「0」が右から9個並ぶ)
CIDR表記の場合はネットワーク部のビット数を「/」の後に書きます。
→「/23」
10進数表記の場合は2進数表記を変換します。
→「255.255.254.0」
上に戻る

正解がなぜ「192.168.5.96/28」なのか解説の導き方が理解できません。

公開日 2023/11/25

どなたかご教示下さい。
新しく12台のホストを持つサブネットの追加先ルータが「192.168.5.192/30」のネットワークと接続されているルータだと認識しています。
この場合、同一ネットワークとしてはいけないネットワークは「192.168.5.192/30」だと考えました。
そのため、

192.168.5.80/28(アドレス範囲が192.168.5.80〜192.168.5.95)
192.168.5.192/30(アドレス範囲が192.168.5.96〜192.168.5.127)

上記から、「192.168.5.80/28」が正解だと導き出しました。
しかし、正解の解説を見たら、別ルータの「192.168.5.64/27」ネットワークと比較していたので、
なぜ「192.168.5.64/27」と比較しなければならないのか分からない状態です。
もし、これと比較するなら、「192.168.5.0/26」とは比較しなくて良いの?とさらなる疑問も出てきてしまいました。

長文となってしまい申し訳ございませんが、正解の導き方をお分かりの方がいらっしゃいましたら、解説お願いいたします。

2023/11/25 21:00

こちらの問題はipアドレスが192.168.5のネットワーク部をサブネット化することで
同一のネットワークを複数ルーターで共有しています。
そのため他のルーターともipアドレスが被ってはいけません。
問題の図にあるサブネットアドレスを見てみると
192.168.5.0/26  アドレス範囲が0~63
192.168.5.64/27 アドレス範囲が64~95 
192.168.5.192/30 アドレス範囲が192~195
192.168.5.196/30 アドレス範囲が196~199
192.168.5.196/30 アドレス範囲が200~203となっております。
選択肢の192.168.5.80/28はアドレス範囲が192.168.5.80〜192.168.5.95
選択肢の192.168.5.96/28はアドレス範囲が192.168.5.96~192.168.5.111 になります。
すでに使用されている上記5個のサブネットと範囲が被らないため
192.168.5.96/28が正解となっています。
自分も勉強中なため、説明理解しにくかったらすいません。


コメント

z zumin0409

2023/11/26 10:32

解説及び全サブネットの計算ありがとうございます。 同一のネットワークを複数ルーターで共有しています。 そのため他のルーターともipアドレスが被ってはいけません。

z zumin0409

2023/11/26 10:37

解説及び全サブネットの計算ありがとうございます。 > 同一のネットワークを複数ルーターで共有しています。 > そのため他のルーターともipアドレスが被ってはいけません。 上記前提であることが読み解けませんでした。 確かにこの通りなら、被っていない192.168.5.96/28が 正解ですね。 理解できました。改めて感謝いたします。

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