助け合いフォーラム
AWS ソリューションアーキテクト - アソシエイト(SAA-C03)
問題ID : 30416
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企業では、ディザスタリカバリ(災害対策)の一環として、オンプレミスのデータを定期的にAWSストレージへバックアップする方法を検討している。AWSストレージはバックアップの保存のみ利用し、データへのアクセスは遅延がないようオンプレミスのデータを使用する。
どのサービスを使用するのが適切か。
どのサービスを使用するのが適切か。
正解
AWS Storage Gatewayのボリュームゲートウェイ(保管型)
解説
AWS Storage Gatewayのボリュームゲートウェイには「キャッシュ型」と「保管型」があります。
〇キャッシュ型(キャッシュボリューム)
すべてのデータをS3に保存し、高頻度アクセスのデータのみオンプレミスのキャッシュストレージにコピーします。データがキャッシュ上に存在しない場合はS3へアクセスするので遅延が発生しますが、オンプレミスのストレージ容量を抑えることができます。
〇保管型(ストアドボリューム)
すべてのデータをオンプレミスのボリュームストレージに保存し、S3に非同期でバックアップを保存します。キャッシュ型とは異なり全データへのアクセス先がオンプレミスになるので、S3へのアクセスによる遅延が発生しません。
本設問では「ディザスタリカバリ(災害対策)を目的としていること」「データへのアクセスは遅延がないようオンプレミスのデータを使用すること」から、ボリュームゲートウェイ(保管型)が適しています。
したがって正解は
・AWS Storage Gatewayのボリュームゲートウェイ(保管型)
です。
その他の選択肢については、以下のとおりです。
・AWS Storage Gatewayのファイルゲートウェイ
ファイルゲートウェイでは、オンプレミスのキャッシュデータ以外はオンプレミスからS3バケットへアクセスします。
「データへのアクセスは遅延がないようオンプレミスのデータを使用する」という要件を満たせないので、誤りです。
・AWS Storage Gatewayのボリュームゲートウェイ(キャッシュ型)
ボリュームゲートウェイ(キャッシュ型)では、全てのデータをS3に保存し、頻繁にアクセスするデータのみオンプレミスのキャッシュストレージにコピーします。
「データへのアクセスは遅延がないようオンプレミスのデータを使用する」という要件を満たせないので、誤りです。
・Amazon EBS
EC2インスタンス上にブロックデバイスを提供するストレージサービスです。
オンプレミスのデータのバックアップ先には適していないので、誤りです。
〇キャッシュ型(キャッシュボリューム)
すべてのデータをS3に保存し、高頻度アクセスのデータのみオンプレミスのキャッシュストレージにコピーします。データがキャッシュ上に存在しない場合はS3へアクセスするので遅延が発生しますが、オンプレミスのストレージ容量を抑えることができます。
〇保管型(ストアドボリューム)
すべてのデータをオンプレミスのボリュームストレージに保存し、S3に非同期でバックアップを保存します。キャッシュ型とは異なり全データへのアクセス先がオンプレミスになるので、S3へのアクセスによる遅延が発生しません。
本設問では「ディザスタリカバリ(災害対策)を目的としていること」「データへのアクセスは遅延がないようオンプレミスのデータを使用すること」から、ボリュームゲートウェイ(保管型)が適しています。
したがって正解は
・AWS Storage Gatewayのボリュームゲートウェイ(保管型)
です。
その他の選択肢については、以下のとおりです。
・AWS Storage Gatewayのファイルゲートウェイ
ファイルゲートウェイでは、オンプレミスのキャッシュデータ以外はオンプレミスからS3バケットへアクセスします。
「データへのアクセスは遅延がないようオンプレミスのデータを使用する」という要件を満たせないので、誤りです。
・AWS Storage Gatewayのボリュームゲートウェイ(キャッシュ型)
ボリュームゲートウェイ(キャッシュ型)では、全てのデータをS3に保存し、頻繁にアクセスするデータのみオンプレミスのキャッシュストレージにコピーします。
「データへのアクセスは遅延がないようオンプレミスのデータを使用する」という要件を満たせないので、誤りです。
・Amazon EBS
EC2インスタンス上にブロックデバイスを提供するストレージサービスです。
オンプレミスのデータのバックアップ先には適していないので、誤りです。
参考
【AWS Storage Gateway】
AWS Storage Gatewayは、オンプレミスからAWSのストレージサービスへのアクセスを高速かつセキュアに行うことができるサービスです。堅牢性・耐久性に優れたS3をファイル共有ストレージとして利用したり、災害対策を目的としたバックアップやアーカイブを行ったり、あまりアクセスされないデータを自社サーバーからAWSへ移動させるなど、様々なケースで利用できます。
Storage GatewayそのものはAmazon S3やAmazon FSxなどのようなストレージサービスではありません。Gateway(規格の異なるネットワーク間を中継して接続する機器)の名が示す通り、オンプレミスとAWSストレージサービスとを橋渡しする役目を持つサービスです。ユーザーはStorage Gatewayを利用することによって、オンプレミスからS3やFSxなどのストレージサービスをデータ保存先として利用できます。
Storage Gatewayには、使用するプロトコルが異なる複数のゲートウェイタイプが用意されています。
■ファイルゲートウェイ
オンプレミスからNFS(Network File System)またはSMB(Server Message Block)を使用してAWSストレージへアクセスできるサービスです。NFSとSMBは、どちらもサーバーなどへ保存されたファイルを複数のクライアントで共有するためのネットワークプロトコル(通信手順)です。NFSは主にLinuxを含むUNIX系OSに使用されており、SMBは主にWindows系OSに使用されています。
ファイルゲートウェイには、使用するAWSストレージによって2つの種類があります。
〇S3ファイルゲートウェイ
オンプレミスからNFSまたはSMBを使用して、S3バケットへアクセスできるようにするゲートウェイタイプです。ローカル(オンプレミス)にキャッシュストレージを持つため低レイテンシでのアクセスも可能です。
〇FSxファイルゲートウェイ
オンプレミスからSMBを使用して、FSx for Windows File Serverへアクセスできるようにするゲートウェイタイプです。S3ファイルゲートウェイと同じく、ローカルにキャッシュストレージを持つため低レイテンシでのアクセスも可能です。
■ボリュームゲートウェイ
オンプレミスからiSCSI(Internet Small Computer System Interface)を使用して、S3をブロックストレージボリュームとして利用できるサービスです。iSCSIとはコンピュータのストレージを接続するSCSIをTCP/IPで実現したプロトコルのことで、サーバーはiSCSIで接続されたストレージ(Storage Gatewayの場合はS3)をローカルディスクとして利用できます。
ボリュームストレージ上のデータはS3にEBSスナップショットとして保存可能なので、災害対策や定期的なバックアップに利用できます。
ボリュームゲートウェイには2つの種類があります。
〇キャッシュ型(キャッシュボリューム)
すべてのデータをS3に保存し、高頻度アクセスのデータのみオンプレミスのキャッシュストレージにコピーします。データがキャッシュ上に存在しない場合はS3へアクセスするので遅延が発生しますが、オンプレミスのストレージ容量を抑えることができます。
〇保管型(ストアドボリューム)
すべてのデータをオンプレミスのボリュームストレージに保存し、S3に非同期でバックアップを保存します。キャッシュ型とは異なり全データへのアクセス先がオンプレミスになるので、S3へのアクセスによる遅延が発生しません。
■テープゲートウェイ
オンプレミスから物理テープストレージの代替として利用できるサービスです。VTL(Virtual Tape Library:仮想テープライブラリ)に対応したソフトウェアを介して、S3やS3 Glacierにバックアップデータを保存できます。
テープ(テープストレージ)とは磁気テープを用いたストレージです。大容量で安価、かつ長期的なデータ保存に向いているため、アーカイブやバックアップ用途として利用されます。
テープゲートウェイを利用することにより、オンプレミスで新規に物理テープを用意したりテープの切り替えを行うなど、テープの操作や管理が不要になります。また、アーカイブ先としてS3 Glacierとも連携しているため、よりコストを削減できます。
AWS Storage Gatewayは、オンプレミスからAWSのストレージサービスへのアクセスを高速かつセキュアに行うことができるサービスです。堅牢性・耐久性に優れたS3をファイル共有ストレージとして利用したり、災害対策を目的としたバックアップやアーカイブを行ったり、あまりアクセスされないデータを自社サーバーからAWSへ移動させるなど、様々なケースで利用できます。
Storage GatewayそのものはAmazon S3やAmazon FSxなどのようなストレージサービスではありません。Gateway(規格の異なるネットワーク間を中継して接続する機器)の名が示す通り、オンプレミスとAWSストレージサービスとを橋渡しする役目を持つサービスです。ユーザーはStorage Gatewayを利用することによって、オンプレミスからS3やFSxなどのストレージサービスをデータ保存先として利用できます。
Storage Gatewayには、使用するプロトコルが異なる複数のゲートウェイタイプが用意されています。
■ファイルゲートウェイ
オンプレミスからNFS(Network File System)またはSMB(Server Message Block)を使用してAWSストレージへアクセスできるサービスです。NFSとSMBは、どちらもサーバーなどへ保存されたファイルを複数のクライアントで共有するためのネットワークプロトコル(通信手順)です。NFSは主にLinuxを含むUNIX系OSに使用されており、SMBは主にWindows系OSに使用されています。
ファイルゲートウェイには、使用するAWSストレージによって2つの種類があります。
〇S3ファイルゲートウェイ
オンプレミスからNFSまたはSMBを使用して、S3バケットへアクセスできるようにするゲートウェイタイプです。ローカル(オンプレミス)にキャッシュストレージを持つため低レイテンシでのアクセスも可能です。
〇FSxファイルゲートウェイ
オンプレミスからSMBを使用して、FSx for Windows File Serverへアクセスできるようにするゲートウェイタイプです。S3ファイルゲートウェイと同じく、ローカルにキャッシュストレージを持つため低レイテンシでのアクセスも可能です。
■ボリュームゲートウェイ
オンプレミスからiSCSI(Internet Small Computer System Interface)を使用して、S3をブロックストレージボリュームとして利用できるサービスです。iSCSIとはコンピュータのストレージを接続するSCSIをTCP/IPで実現したプロトコルのことで、サーバーはiSCSIで接続されたストレージ(Storage Gatewayの場合はS3)をローカルディスクとして利用できます。
ボリュームストレージ上のデータはS3にEBSスナップショットとして保存可能なので、災害対策や定期的なバックアップに利用できます。
ボリュームゲートウェイには2つの種類があります。
〇キャッシュ型(キャッシュボリューム)
すべてのデータをS3に保存し、高頻度アクセスのデータのみオンプレミスのキャッシュストレージにコピーします。データがキャッシュ上に存在しない場合はS3へアクセスするので遅延が発生しますが、オンプレミスのストレージ容量を抑えることができます。
〇保管型(ストアドボリューム)
すべてのデータをオンプレミスのボリュームストレージに保存し、S3に非同期でバックアップを保存します。キャッシュ型とは異なり全データへのアクセス先がオンプレミスになるので、S3へのアクセスによる遅延が発生しません。
■テープゲートウェイ
オンプレミスから物理テープストレージの代替として利用できるサービスです。VTL(Virtual Tape Library:仮想テープライブラリ)に対応したソフトウェアを介して、S3やS3 Glacierにバックアップデータを保存できます。
テープ(テープストレージ)とは磁気テープを用いたストレージです。大容量で安価、かつ長期的なデータ保存に向いているため、アーカイブやバックアップ用途として利用されます。
テープゲートウェイを利用することにより、オンプレミスで新規に物理テープを用意したりテープの切り替えを行うなど、テープの操作や管理が不要になります。また、アーカイブ先としてS3 Glacierとも連携しているため、よりコストを削減できます。
回答の開設後の選択しの記載が違う
投稿日 2024/02/21
解答の解説後の選択肢の記載が別問題のものになっている気がします。
スタッフからの返信
この投稿に対して返信しませんか?
s staff_satomi
2024/02/21 17:34
tsubasakun10様 ご指摘の点を修正いたしました。 ご報告いただきまして、誠にありがとうございます。