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AWS ソリューションアーキテクト - アソシエイト(SAA-C03)
問題ID : 38885
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ある企業は、Organizationsを使用して複数のAWSアカウントで様々なアプリケーションを運用している。管理部門は、予算管理のためにRDSのコストを各プロジェクトごとに把握する必要があり、コスト配分タグの利用を予定している。管理部門はCost Explorerを使用して、すべてのAWSアカウントのコストレポートにアクセスできる権限がある。また、タグポリシーによりリソースが作成される際に必ずProjectタグが付与されるようになっており、統一されたタグ形式が維持されているものとする。最も効率的な方法でこれらの要件を満たすソリューションはどれか。

正解

Organizationsの管理アカウントで、ユーザー定義のコスト配分タグ(Project)を有効化する。Cost Explorerを使用してProjectタグでグループ化し、RDSでフィルタリングしたレポートを作成する

解説

コスト配分タグは、AWSリソースのコスト管理と追跡を効率化するための機能です。タグはキーと値から構成され、リソースにタグ付けすることで、コストをプロジェクト、部門、チーム、環境(開発、テスト、本番)などのカテゴリーに分類できます。また、AWS Cost Explorerでタグごとのコストレポートを作成できるので、詳細なコスト分析を行えます。

以下は、AWS Organizations使用時のコスト配分タグの設定手順です。

1. タグの設定・管理:
AWSリソース(例: RDSインスタンスやEC2インスタンスなど)を作成する際に、キーと値のペアとしてタグを設定します。例えば、キーを「Project」、値を「ProjectA」とするタグを設定します。このようにユーザー自身で作成したものは「ユーザー定義のタグ」と呼ばれます。また、AWS Organizationsの管理アカウントでタグポリシーを設定することで、リソース作成時に特定のタグを強制するなど、企業全体で一貫したタグ付けを行うことができます。


2. コスト配分タグの有効化:
AWS Organizations管理アカウントのBilling and Cost Managementコンソールで、使用するタグ(例: 「Project」タグ)を有効化する。これにより、有効化したタグがCost Explorerのコストレポートに含まれるようになります。


3. タグごとのコスト分析:
Cost Explorerで新しいレポートを作成します。「Group by」オプションで「Tag」を選択し、次に有効化したタグ(例: 「Project」タグ)を選択します。必要に応じて、特定のサービス(例: Amazon RDS)でフィルタリングします。これにより、タグごとのコストを視覚化し、分析することができます。


したがって、正解は
・Organizationsの管理アカウントで、ユーザー定義のコスト配分タグ(Project)を有効化する。Cost Explorerを使用してProjectタグでグループ化し、RDSでフィルタリングしたレポートを作成する
です。

それ以外の選択肢は、以下の通りです。

・Organizationsの管理アカウントで、ユーザー定義のコスト配分タグ(Project)を有効化する。Cost Explorerを使用してProjectタグでグループ化し、RDSをリソースIDごとにフィルタリングしてレポートを作成する
リソースIDごとにフィルタリングしているため、個々のリソースの詳細はわかりますが、プロジェクトごとの全体的なコスト把握が困難です。よって、誤りです。

・Organizationsの管理アカウントのBudgetsコンソールで、ユーザー定義のコスト配分タグ(Project)を有効化する。Cost Explorerを使用してProjectタグでグループ化し、RDSをリソースIDごとにフィルタリングしてレポートを作成する
AWS Budgetsは、予算を設定して、しきい値に達した際にアラートを受け取ることができるサービスです。Budgetsコンソールではコスト配分タグの有効化はできません。また、リソースIDごとにフィルタリングしているため、個々のリソースの詳細はわかりますが、プロジェクトごとの全体的なコスト把握が困難です。よって、誤りです。

・組織下の各プロジェクトのOUでAWS定義のコスト配分タグ(Project)を有効化する。Cost Explorerを使用してProjectタグでグループ化し、RDSでフィルタリングしたレポートを作成する
組織下の各プロジェクトのOUで個別にタグを有効化すると、タグの一貫性を維持するのが難しくなり、管理が煩雑になります。また、AWS定義のコスト配分タグを使用している点も不適切です。よって、誤りです。

参考

【コスト最適化】
Well-Architected Frameworkの設計原則の一つである「コスト最適化」では、求められるシステムに必要なAWSサービスを最小限の費用で利用するための推奨事項が記載されています。コストを最適化するには、どのサービスにどれだけのコストがかかっているかを把握し、将来的にどれくらいのコストがかかるかを予測することが重要です。

【AWS Cost Explorer】
AWS Cost Explorerは、AWSリソースの使用量やコストをグラフで視覚化し、データを詳細に分析できるサービスです。例えば、EC2やRDSなどのサービスごとに使用状況やコストを詳細に分析し、使用量の変化を時間軸で分析したり、コスト増加の原因を特定するグラフを作成することが可能です。

■可視化・分析
過去13ヶ月分のコストデータをグラフで確認できます。デフォルトで用意されているレポートには、よく使用されるグラフ構成が含まれており、ユーザーはすぐに分析を始めることができます。

[デフォルトで用意されているレポート]


[サービスごとの月別使用料推移(Monthly costs by serviceレポート)の例]


上記は、サービスごとの月別使用料を確認できるレポートです。

レポートは日次や月次で作成可能で、毎月のコストの推移を把握したり、課金額が高いユーザーを特定して利用状況を見直すなどの分析が行えます。また、フィルタリング機能を使うことで、サービスごとやアベイラビリティゾーンごとの料金など、より詳細な分析を行うこともできます。

[1か月間のコストの推移を折れ線グラフとして作成したレポートの例]


さらに、RDSやS3、EC2などのデータ転送(IN/OUT)コストやAPIごとのコストを把握できるフィルター機能があります。詳細な分析が必要な場合は、カスタムレポートを作成することも可能です。

■予測
過去の使用状況を分析し、将来のコストを予測することができます。この機能を活用することで、将来的な予算計画が立てやすくなります。

[今後12か月のコスト予測グラフの例]


予測の範囲は、1か月後から最大12か月後までです。

【コスト配分タグ】
コスト配分タグは、AWSリソースのコスト管理と追跡を効率化するための機能です。タグはキーと値から構成され、リソースにタグ付けすることで、コストをプロジェクト、部門、チーム、環境(開発、テスト、本番)などのカテゴリーに分類できます。また、AWS Cost Explorerでタグごとのコストレポートを作成できるので、詳細なコスト分析を行えます。

以下は、AWS Organizations使用時のコスト配分タグの設定手順です。

1. タグの設定・管理:
AWSリソース(例: RDSインスタンスやEC2インスタンスなど)を作成する際に、キーと値のペアとしてタグを設定します。例えば、キーを「Project」、値を「ProjectA」とするタグを設定します。このようにユーザー自身で作成したものは「ユーザー定義のタグ」と呼ばれます。また、AWS Organizationsの管理アカウントでタグポリシーを設定することで、リソース作成時に特定のタグを強制するなど、企業全体で一貫したタグ付けを行うことができます。


2. コスト配分タグの有効化:
AWS Organizations管理アカウントのBilling and Cost Managementコンソールで、使用するタグ(例: 「Project」タグ)を有効化する。これにより、有効化したタグがCost Explorerのコストレポートに含まれるようになります。


3. タグごとのコスト分析:
Cost Explorerで新しいレポートを作成します。「Group by」オプションで「Tag」を選択し、次に有効化したタグ(例: 「Project」タグ)を選択します。必要に応じて、特定のサービス(例: Amazon RDS)でフィルタリングします。これにより、タグごとのコストを視覚化し、分析することができます。


【AWS Budgets】
AWS Budgetsは、AWSの各サービスの使用状況を監視し、設定した金額や使用状況のしきい値に近づいたり超えた場合にアラートやアクションを実行するサービスです。アラートは、メールやSNSのほかに、Slack等のチャットアプリでも受け取ることができます。また、しきい値を超えた時のアクションとして、特定のEC2インスタンス、RDSインスタンスの停止設定などが可能で、これによりさらなるコスト発生を抑制できます。

[Budgetsのコンソール画面]


[予算超過時のメール通知]


【AWS Cost and Usage Report(コストと使用状況レポート)】
AWS Cost and Usage Report(コストと使用状況レポート)は、AWS利用に関する詳細な情報を提供するサービスです。このレポートを活用することで、ユーザーはAWSの利用状況と関連するコストを深く理解し、リソースの使用状況、コストの監視、管理、および最適化を効果的に行うことが可能になります。レポートデータはCSV形式でAmazon S3バケットに保存されるため、Amazon Athenaを始めとするデータ分析ツールを用いて、さらに詳細な分析を実施できます。

[Cost and Usage Reportのコンソール画面]
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解説の指摘がユーザー定義かAWS定義か

投稿日 2024/09/15

下記の選択肢に対して

Organizationsの管理アカウントで、ユーザー定義のコスト配分タグ(Project)を有効化する。Cost Explorerを使用してProjectタグでグループ化し、RDSをリソースIDごとにフィルタリングしてレポートを作成する

Projectはユーザー自身が作成したタグですので、AWS定義ではありません。
と解説がついてます。選択肢にはユーザー定義と書いてあるので矛盾してます。

スタッフからの返信

s staff_higashimoto

2024/09/18 11:09

tomomik210様 ご指摘の点を修正いたしました。 ご報告いただきまして、誠にありがとうございます。

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