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Oracle Master Silver SQL 2019(1Z0-071)
問題ID : 26891
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次の2つのSQL文の結果として正しいものはどれですか。
1) SELECT employee_name, NVL(salary, salary + 10000) FROM employees;
2) SELECT employee_name, NVL2(salary, salary + 10000, '') FROM employees;
1) SELECT employee_name, NVL(salary, salary + 10000) FROM employees;
2) SELECT employee_name, NVL2(salary, salary + 10000, '') FROM employees;
正解
1),2)は正常に実行できるが、異なる結果が出力される
解説
NVL(salary, salary + 10000)は、SALARY列の値がNULL値の場合は「salary + 10000」を返し(但し、NULL値の算術演算の結果もNULLです)、NULL値以外の場合はそのままSALARY列の値を返します。
NVL2(salary, salary + 10000, '')は、SALARY列の値がNULL値以外の場合は「salary + 10000」を返し、NULL値の場合は''を返します。
以上より、
・1),2)は正常に実行できるが、異なる結果が出力される
が正解となります。
1)のSQL文の実行結果は次のようになります。
2)のSQL文の実行結果は次のようになります。
NVL2(salary, salary + 10000, '')は、SALARY列の値がNULL値以外の場合は「salary + 10000」を返し、NULL値の場合は''を返します。
以上より、
・1),2)は正常に実行できるが、異なる結果が出力される
が正解となります。
1)のSQL文の実行結果は次のようになります。
SQLを表示
SELECT employee_name, NVL(salary, salary + 10000) FROM employees;
2)のSQL文の実行結果は次のようになります。
SQLを表示
SELECT employee_name, NVL2(salary, salary + 10000, '') FROM employees;
参考
NULL値を扱う汎用関数には次の関数があります。
[NVL関数]
NVL関数は値がNULL値であった場合に、別の値を返す関数です。
使用法は以下の通りです。
NVL(式1, 式2)
第1引数の値がNULL値の場合、第2引数の値を返します。第1引数の値がNULL値でなければ、そのまま第1引数の値を返します。
ただし、第2引数に指定する式は、第1引数のデータ型と同じデータ型でなければなりません(暗黙的なデータ変換が行われる場合はエラーとなりません)。異なるデータ型を返す式を指定するとエラーとなります。
[NVL2関数]
NVL2関数は値がNULL値か否かを調べ、NULL値以外の場合は値A、NULL値の場合は値Bを返す関数です。
使用法は以下の通りです。
NVL2(式1, 式2, 式3)
第1引数の値がNULL値以外の場合、第2引数の値を返します。
第1引数の値がNULL値の場合、第3引数の値を返します。
ただし、第2引数と第3引数は同じデータ型でなければなりません(暗黙的なデータ変換が行われる場合はエラーとなりません)。異なるデータ型を返す式を指定するとエラーとなります。
[NULLIF関数]
NULLIF関数は2つの値を比較して、等しい場合にNULLを返す関数です。
使用法は以下の通りです。
NULLIF(式1, 式2)
第1引数と第2引数が等しい場合はNULL値を、等しくない場合は第1引数の値を返します。
なお、第1引数にはリテラルのNULL値以外の値を指定しなければなりません。
上記のように第1引数にリテラルのNULL値は指定できませんが、第1引数で指定した列の値などが結果としてNULL値となる場合は問題ありません。
第1引数が結果としてNULL値となる場合は、第2引数がいかなる値であっても、NULL値が返されます。(第2引数がNULL値であれば等しいのでNULL値、第2引数がNULL値以外であれば等しくないので第1引数のNULL値が返される為)
[COALESCE関数]
COALESCE関数は引数の値を判定し、最初に見つかったNULL値以外の値を返す関数です。
使用法は以下の通りです。
COALESCE(式1, 式2 [, 式3 ...])
引数に指定された式全てがNULL値の場合、COALESCE関数はNULL値を返します。
なお、COALESCE関数の引数は、すべて同じデータ型の値でなければなりません。異なるデータ型の値を指定するとエラーとなります(暗黙的なデータ変換は行われません)。
[NVL関数]
NVL関数は値がNULL値であった場合に、別の値を返す関数です。
使用法は以下の通りです。
NVL(式1, 式2)
第1引数の値がNULL値の場合、第2引数の値を返します。第1引数の値がNULL値でなければ、そのまま第1引数の値を返します。
SQLを表示
SELECT employee_id, employee_name, salary
FROM employees
WHERE employee_id IN (1017, 1018, 1019);
SELECT employee_id, employee_name, NVL(salary, 0)
FROM employees
WHERE employee_id IN (1017, 1018, 1019);
FROM employees
WHERE employee_id IN (1017, 1018, 1019);
SELECT employee_id, employee_name, NVL(salary, 0)
FROM employees
WHERE employee_id IN (1017, 1018, 1019);
ただし、第2引数に指定する式は、第1引数のデータ型と同じデータ型でなければなりません(暗黙的なデータ変換が行われる場合はエラーとなりません)。異なるデータ型を返す式を指定するとエラーとなります。
SQLを表示
SELECT NVL(manager_id, 'none')
FROM employees;
FROM employees;
[NVL2関数]
NVL2関数は値がNULL値か否かを調べ、NULL値以外の場合は値A、NULL値の場合は値Bを返す関数です。
使用法は以下の通りです。
NVL2(式1, 式2, 式3)
第1引数の値がNULL値以外の場合、第2引数の値を返します。
第1引数の値がNULL値の場合、第3引数の値を返します。
SQLを表示
SELECT salary, NVL2(salary, 1, 0)
FROM employees;
FROM employees;
ただし、第2引数と第3引数は同じデータ型でなければなりません(暗黙的なデータ変換が行われる場合はエラーとなりません)。異なるデータ型を返す式を指定するとエラーとなります。
SQLを表示
SELECT NVL2(commission, commission, 'none')
FROM employees;
FROM employees;
[NULLIF関数]
NULLIF関数は2つの値を比較して、等しい場合にNULLを返す関数です。
使用法は以下の通りです。
NULLIF(式1, 式2)
第1引数と第2引数が等しい場合はNULL値を、等しくない場合は第1引数の値を返します。
SQLを表示
SELECT employee_name, salary, commission, NULLIF(salary, commission/4)
FROM employees;
FROM employees;
なお、第1引数にはリテラルのNULL値以外の値を指定しなければなりません。
SQLを表示
SELECT NULLIF(NULL, 'database')
FROM dual;
FROM dual;
上記のように第1引数にリテラルのNULL値は指定できませんが、第1引数で指定した列の値などが結果としてNULL値となる場合は問題ありません。
第1引数が結果としてNULL値となる場合は、第2引数がいかなる値であっても、NULL値が返されます。(第2引数がNULL値であれば等しいのでNULL値、第2引数がNULL値以外であれば等しくないので第1引数のNULL値が返される為)
[COALESCE関数]
COALESCE関数は引数の値を判定し、最初に見つかったNULL値以外の値を返す関数です。
使用法は以下の通りです。
COALESCE(式1, 式2 [, 式3 ...])
引数に指定された式全てがNULL値の場合、COALESCE関数はNULL値を返します。
SQLを表示
SELECT commission, salary, employee_id,
COALESCE(commission, salary, employee_id)
FROM employees
WHERE employee_id >= 1016;
COALESCE(commission, salary, employee_id)
FROM employees
WHERE employee_id >= 1016;
なお、COALESCE関数の引数は、すべて同じデータ型の値でなければなりません。異なるデータ型の値を指定するとエラーとなります(暗黙的なデータ変換は行われません)。
SQLを表示
SELECT COALESCE(employee_id, employee_name, hiredate)
FROM employees;
FROM employees;
NVL2関数について
r
ren4219
投稿日 2023/03/25
お世話になります。
Oracle Silver SQLの問題でNVL2について質問なのですが、
「SELECT employee_name, NVL2(salary, salary + 10000, '') FROM employees;」回答は正常に実行できるということですが、NVL2関数は第2引数と第3引数が同じデータ型ではないといけない認識なのですが、何故正常に実行されるのでしょうか。
暗黙のデータ変換がされるのでしょうか。
お手数お掛けしますがご確認の程お願い致します。
c
cent700
2023/03/25 13:16
「''」は空文字(長さ0の文字列)ですが、Oracle DBはNullとして扱います。
そのため、第2引数が数値型、第3引数がNullであり、データ型が揃えられたという状態です。
以下リンクで空文字の扱いに触れています。
https://docs.oracle.com/cd/E16338_01/server.112/b56299/sql_elements005.htm
コメント
この投稿に対して返信しませんか?
r ren4219
2023/03/25 19:27
Oracleでは長さが0の文字列はNULL値になるんですね。 ありがとうございます。