助け合いフォーラム
CCNA(200-301)
問題ID : 33959
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上記について正しい記述はどれか。(2つ選択)
正解
使用したコマンドは「show ipv6 interface brief」である
Gi2はシャットダウン状態である
解説
設問で使用されているコマンドは「show ipv6 interface brief」です。
このコマンドは、インターフェースの情報を要約して表示し、インターフェースに設定されたIPv6アドレスを確認することができます。
「show ipv6 interface brief」で確認できる内容は、以下の通りです。
「show ipv6 interface brief」では、IPv4アドレスの設定は確認することはできません。
以下の図のように、インターフェースにIPv4アドレスが設定されていた場合でも、「show ipv6 interface brief」コマンドでは確認することはできません。
インターフェースに割り当てられたIPv4アドレスを確認するには、「show ip interface brief」を使用します。
よって、正解は
・使用したコマンドは「show ipv6 interface brief」である
・Gi2はシャットダウン状態である
です。
その他の選択肢については、以下の通りです。
・Gi0にはユニークローカルアドレスが設定されている
Gi0に設定されているのはグローバルユニキャストアドレスとリンクローカルアドレスのため、誤りです。
・使用したコマンドは「show ip interface brief」である
使用したコマンドは「show ipv6 interface brief」のため、誤りです。
・Gi0にはIPv4アドレスは設定されていない
設問の出力からは、IPv4アドレスの設定の有無は判断できないため、誤りです。
このコマンドは、インターフェースの情報を要約して表示し、インターフェースに設定されたIPv6アドレスを確認することができます。
「show ipv6 interface brief」で確認できる内容は、以下の通りです。
「show ipv6 interface brief」では、IPv4アドレスの設定は確認することはできません。
以下の図のように、インターフェースにIPv4アドレスが設定されていた場合でも、「show ipv6 interface brief」コマンドでは確認することはできません。
インターフェースに割り当てられたIPv4アドレスを確認するには、「show ip interface brief」を使用します。
よって、正解は
・使用したコマンドは「show ipv6 interface brief」である
・Gi2はシャットダウン状態である
です。
その他の選択肢については、以下の通りです。
・Gi0にはユニークローカルアドレスが設定されている
Gi0に設定されているのはグローバルユニキャストアドレスとリンクローカルアドレスのため、誤りです。
・使用したコマンドは「show ip interface brief」である
使用したコマンドは「show ipv6 interface brief」のため、誤りです。
・Gi0にはIPv4アドレスは設定されていない
設問の出力からは、IPv4アドレスの設定の有無は判断できないため、誤りです。
参考
【主なIPv6アドレス】
IPv6のアドレス範囲はIANA(Internet Assigned Numbers Authority)によって、以下のように役割ごとにアドレス範囲が決められています。
なお、現時点では以下の範囲が割り当て済みとなっています。
・グローバルユニキャストアドレス
2000::/3のみ。その他の範囲は将来のために予約されている。
・ユニークローカルアドレス
fd00::/8のみ。fc00::/8は将来のために予約されている。
【グローバルユニキャストアドレスのフィールド】
グローバルユニキャストアドレスはIPv4でのグローバルアドレスと同じ扱いで、全世界で一意となるアドレスです。アドレスのフィールドは以下の3つに分けられます。
IPv4でのホストアドレスに当たるインターフェースIDは、アドレス自動設定機能を活用するために64ビットにするのが一般的です。そのため、前半64ビットのうちプロバイダから割り当てられたプレフィックス分を除いた部分がサブネット用のビットになります。割り当てられたプレフィックス(グローバルプレフィックス)とサブネットまでの部分とプレフィックス長を合わせてサブネットIDと呼びます。
例えばグローバルプレフィックスとして「2001:db8:1234::/48」がプロバイダから割り当てられており、後半64ビットをインターフェースIDとして使用する場合、先頭から1番目のサブネットIDは「2001:db8:1234::/64」、2番目のサブネットIDは「2001:db8:1234:1::/64」となります。
【リンクローカルアドレスのフィールド】
リンクローカルアドレスは、そのリンク上でのみ使われるユニキャストアドレスです。アドレスのフィールドは以下の2つにわけられます。
IOSではインターフェースIDはEUI-64形式で自動生成されます。手動で設定することもできますが、アドレス重複を避けるためにも自動生成されたアドレスを使用するのが一般的です。
なお、リンクローカルアドレスのみを使用したいインターフェースでは、「ipv6 enable」コマンドだけを設定します。
【ユニークローカルアドレスのフィールド】
ユニークローカルアドレス(Unique Local Address:ULA)はIPv4でのプライベートアドレスと同じ目的で使われます。アドレスのフィールドは以下の4つにわけられます。
ユニークローカルアドレスは
・先頭が「fd」
・続く40ビットのグローバルIDをランダムに生成して割り当て
・サブネットとして16ビットを割り当て
としてサブネットIDが決まります。
グローバルID部の40ビットはどんな値でも問題はありませんが、RFC 4193にあるようにランダムな値を生成するロジックを使用して値を決定することが推奨されています。
【エニーキャスト】
ユニキャストアドレスの中には「エニーキャストアドレス」というものが含まれます。特殊なアドレスではなく、同じユニキャストアドレスを複数の機器に割り当て、ネットワーク的に最も近い機器と通信させるためのアドレスです。例えばDNSルートサーバでは、耐障害性を高めたり、応答を速める目的でエニーキャストを使用しています。
【マルチキャスト】
マルチキャストアドレスは特定のグループを指すアドレスです。IPv6ではブロードキャストアドレスがなくなった代わりに、用途ごとに決められたマルチキャストアドレスを使用します。
主なマルチキャストスコープ(マルチキャストを送信する範囲)は以下の通りです。
主なマルチキャストアドレスは以下の通りです。
また、上記のグループに属さない、要請ノードマルチキャストアドレスというものがあります。要請ノードマルチキャストアドレスのフィールドは以下の2つにわけられます。
要請ノードマルチキャストアドレスは、自身にあてた問い合わせを受け取るための自動生成アドレスです。IPv4ではARPをブロードキャストすることで通信したいIPアドレスを持つ機器のMACアドレスを得ることができましたが、IPv6ではブロードキャストが存在しないため、ARPを使うことは出来ません。要請ノードマルチキャストアドレスは割り当てられたIPv6アドレスから自動で生成されるマルチキャストアドレスですので、MACアドレスを得たい機器から、宛先IPv6アドレスを基に生成した要請ノードマルチキャストアドレスにNeighbor Solicitation(近隣要請:NS)というICMPv6パケットを送信します。NSを受信した機器がNeighbor Advertisement(近隣広告:NA)パケットによって応答を返すことで、ARPのようにMACアドレスの解決を行うようになっています。
【特殊なアドレス】
その他の特殊なアドレスには、以下のものがあります。
IPv6のアドレス範囲はIANA(Internet Assigned Numbers Authority)によって、以下のように役割ごとにアドレス範囲が決められています。
なお、現時点では以下の範囲が割り当て済みとなっています。
・グローバルユニキャストアドレス
2000::/3のみ。その他の範囲は将来のために予約されている。
・ユニークローカルアドレス
fd00::/8のみ。fc00::/8は将来のために予約されている。
【グローバルユニキャストアドレスのフィールド】
グローバルユニキャストアドレスはIPv4でのグローバルアドレスと同じ扱いで、全世界で一意となるアドレスです。アドレスのフィールドは以下の3つに分けられます。
IPv4でのホストアドレスに当たるインターフェースIDは、アドレス自動設定機能を活用するために64ビットにするのが一般的です。そのため、前半64ビットのうちプロバイダから割り当てられたプレフィックス分を除いた部分がサブネット用のビットになります。割り当てられたプレフィックス(グローバルプレフィックス)とサブネットまでの部分とプレフィックス長を合わせてサブネットIDと呼びます。
例えばグローバルプレフィックスとして「2001:db8:1234::/48」がプロバイダから割り当てられており、後半64ビットをインターフェースIDとして使用する場合、先頭から1番目のサブネットIDは「2001:db8:1234::/64」、2番目のサブネットIDは「2001:db8:1234:1::/64」となります。
【リンクローカルアドレスのフィールド】
リンクローカルアドレスは、そのリンク上でのみ使われるユニキャストアドレスです。アドレスのフィールドは以下の2つにわけられます。
IOSではインターフェースIDはEUI-64形式で自動生成されます。手動で設定することもできますが、アドレス重複を避けるためにも自動生成されたアドレスを使用するのが一般的です。
なお、リンクローカルアドレスのみを使用したいインターフェースでは、「ipv6 enable」コマンドだけを設定します。
【ユニークローカルアドレスのフィールド】
ユニークローカルアドレス(Unique Local Address:ULA)はIPv4でのプライベートアドレスと同じ目的で使われます。アドレスのフィールドは以下の4つにわけられます。
ユニークローカルアドレスは
・先頭が「fd」
・続く40ビットのグローバルIDをランダムに生成して割り当て
・サブネットとして16ビットを割り当て
としてサブネットIDが決まります。
グローバルID部の40ビットはどんな値でも問題はありませんが、RFC 4193にあるようにランダムな値を生成するロジックを使用して値を決定することが推奨されています。
【エニーキャスト】
ユニキャストアドレスの中には「エニーキャストアドレス」というものが含まれます。特殊なアドレスではなく、同じユニキャストアドレスを複数の機器に割り当て、ネットワーク的に最も近い機器と通信させるためのアドレスです。例えばDNSルートサーバでは、耐障害性を高めたり、応答を速める目的でエニーキャストを使用しています。
【マルチキャスト】
マルチキャストアドレスは特定のグループを指すアドレスです。IPv6ではブロードキャストアドレスがなくなった代わりに、用途ごとに決められたマルチキャストアドレスを使用します。
主なマルチキャストスコープ(マルチキャストを送信する範囲)は以下の通りです。
主なマルチキャストアドレスは以下の通りです。
また、上記のグループに属さない、要請ノードマルチキャストアドレスというものがあります。要請ノードマルチキャストアドレスのフィールドは以下の2つにわけられます。
要請ノードマルチキャストアドレスは、自身にあてた問い合わせを受け取るための自動生成アドレスです。IPv4ではARPをブロードキャストすることで通信したいIPアドレスを持つ機器のMACアドレスを得ることができましたが、IPv6ではブロードキャストが存在しないため、ARPを使うことは出来ません。要請ノードマルチキャストアドレスは割り当てられたIPv6アドレスから自動で生成されるマルチキャストアドレスですので、MACアドレスを得たい機器から、宛先IPv6アドレスを基に生成した要請ノードマルチキャストアドレスにNeighbor Solicitation(近隣要請:NS)というICMPv6パケットを送信します。NSを受信した機器がNeighbor Advertisement(近隣広告:NA)パケットによって応答を返すことで、ARPのようにMACアドレスの解決を行うようになっています。
【特殊なアドレス】
その他の特殊なアドレスには、以下のものがあります。
ルータにおけるadministratively down
投稿日 2023/05/13
解説の図の中で、
======================
administratively down
↑管理者が手動でシャットダウン
======================
の様に記載がありますが、なぜ手動でシャットダウンと断言できるのか理解できませんでした。(正解の選択肢自体には疑問ありません)
お分かりの方いらっしゃいましたら、教えていただけけませんでしょうか?
※ちなみにこれまでは「ルータの全てのインタフェースは初期状態が必ず administratively down 」と思い込んでました。
ただ、この問題の解説が気になりCisco Packet Tracer(Version:8.2.1)で色々確認したところ、
「829」ルータの初期状態は以下の通りでした。
IR800#show ipv6 interface brief
GigabitEthernet0 [administratively down/down]
unassigned
GigabitEthernet1 [down/down]
GigabitEthernet2 [down/down]
GigabitEthernet3 [down/down]
GigabitEthernet4 [down/down]
wlan-ap0 [up/up]
unassigned
Wlan-GigabitEthernet0 [up/up]
GigabitEthernet5 [administratively down/down]
unassigned
Cellular0 [administratively down/down]
unassigned
Cellular1 [administratively down/down]
unassigned
Vlan1 [up/up]
unassigned
IR800#
なので「ルータやインタフェースによっては、初期状態が administratively down ではない場合がある」
というのが今の私の理解です。
今回の解説も「administratively down = 手動でシャットダウンされている可能性がある」であればしっくりくるのですが。。。
スタッフからの返信
この投稿に対して返信しませんか?
s staff_nagao
2023/05/13 11:18
k_kawabataさん ご指摘の点を修正致しました。 ご報告、誠にありがとうございました。