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Cisco

CCNA(200-301)
問題ID : 7360
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上記情報はRouterAの現在の設定情報です。
図について適切な記述はどれか(5つ選択)

正解

使用しているコマンドは"show running-config"である

[IPアドレスC]に割り当て可能なIPアドレスは「192.168.3.54」である

[IPアドレスF]に割り当て可能なIPアドレスは「192.168.1.126」である

[IPアドレスA]に割り当て可能なIPアドレスは「192.168.4.1」である

[IPアドレスB]に割り当て可能なIPアドレスは「192.168.2.1」である

解説

設問では、"show running-config"を利用して、RouterAの現在の設定情報を表示しています。
「show running-config」の情報より、「IPアドレスD」は「192.168.3.53/30」 「IPアドレスE」は「192.168.1.77/26」であることがわかります。
「IPアドレスD」をサブネット計算することにより、同一ネットワークに属する「IPアドレスC」が「192.168.3.54」であることがわかります。
「IPアドレスE」をサブネット計算することにより、同一ネットワークに属する「IPアドレスF」で使用できる範囲が「192.168.1.65~126」であることがわかります。
「RouterCのFa0/0」をサブネット計算することにより、そこをデフォルトゲートウェイとするPC-Aの「IPアドレスA」で考えられる範囲は「192.168.4.1~253」であることがわかります。
「RouterBのFa0/1」をサブネット計算することにより、そこをデフォルトゲートウェイとするPC-Bの「IPアドレスB」で考えられる範囲は「192.168.2.1~253」であることがわかります。

設問の情報より、以下のようになっていることが導き出せます。(青文字のIPアドレスについては割り当て可能な数字を入れています)

参考

【2進数と10進数と16進数】
数値の表記方法には「2進数」や「10進数」や「16進数」といった種類があります。


「0~17」をそれぞれの方法で表記すると以下のようになります。


[進数の考え方]
進数は「その数になったら次の位に繰り上がる」と考えるとわかりやすくなります。
例えば、2進数では「1」の次の数は「2」なので次の位に繰り上がり「10」となります。
10進数では「9」の次の数は「10」なので次の位(十の位)に繰り上がり「10」となります。
16進数では「F」の次の数は「10進数で数えて16」になるので次の位に繰り上がり「10」となります。
※「9」の次の数字は無いので16進数ではアルファベットの「A、B、C、D、E、F」を9に続く数字として使用します。16進数の「A」は10進数の10、16進数の「F」は10進数の15にあたります。

【10進数と2進数の変換方法】
さまざまな変換方法がありますが、ここでは簡単に以下の変換表を使います。


■2進数から10進数への変換
変換したい2進数の数値を変換表に入れて、「1」が入った部分を全て足します。(表には右詰めで入れます)
足した合計が10進数の数値になります。
例) 2進数の「10111」を10進数に変換する

答) 23

■10進数から2進数への変換
変換したい10進数の数値を変換表の大きい方から引いていき、引いた部分に「1」を入れます。
数値が0になるまで引いたときに、変換表に入っている「0」と「1」の並びが2進数の数値になります。
例) 10進数の「23」を2進数に変換する

答) 10111

【IPアドレスの構成】
IPアドレスは「ネットワーク部」と「ホスト部」で構成されます。

ネットワーク部は、所属しているネットワークグループを示す部分です。
ホスト部は、そのグループの中のどれかを示す部分です。

ネットワーク部とホスト部の境界線はクラスごとに決められています。


クラスAは第1オクテット(8ビット)までがネットワーク部なので「/8」となります。
クラスBは第2オクテット(16ビット)までがネットワーク部なので「/16」となります。
クラスCは第3オクテット(24ビット)までがネットワーク部なので「/24」となります。
クラスDとEは特殊な用途のためネットワーク部とホスト部の区別はありません。

【サブネット】(サブネットワーク)
サブネットとは、ネットワークを分割したものです。
サブネット化(ネットワークを分割)するには、IPアドレスの「ホスト部」の一部を借用して「ネットワーク部」として扱います。

これにより、1つのネットワークアドレスで複数のネットワークを作成することができます。(ネットワークアドレスを節約できる)


【サブネットマスク】
サブネットマスクとは、ネットワーク部とホスト部を区別するための数値です。
サブネットマスクの表記方法にはCIDR表記(プレフィックス表記とも呼ばれる)、2進数表記(Binary表記)、ドット付き10進数表記(Dotted-decimal notation:DDN表記)があります。

CIDR表記では、何ビットまでネットワーク部なのかを表します。
2進数表記では、ネットワーク部を「1」、ホスト部を「0」で表します。
10進数表記では、2進数の表記を8ビットごとにドットで区切って10進数に変換して表します。
下図のように、2進数表記サブネットマスクにおける「1」と「0」の境界が、IPアドレスにおけるネットワーク部とホスト部の境界となります。


【サブネットマスク表記の変換手順(10進数表記とCIDR表記の変換)】
サブネットマスク「255.255.255.252」を例に、10進数表記とCIDR表記の変換手順を示します。
[10進数表記からCIDR表記]
まず、10進数表記を2進数表記に直し、ネットワーク部のビット数を数えます。
そして、数えたネットワーク部のビット数をCIDR表記の値とします。


[CIDR表記から10進数表記]
まず、CIDR表記を2進数表記にするためにCIDR表記の値だけ左から「1」を並べ、残りを「0」で埋めます。
そして、2進数表記を10進数表記にします。


【各表記法で表したサブネットマスク】


【サブネット計算】
サブネット(ホスト部からビットを借用して作られたネットワーク)に関する以下の情報は、提示されたIPアドレスやサブネットマスクを使用して算出します。


【ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスとホストアドレスの範囲の算出】
IPアドレスとサブネットマスクから「ネットワークアドレス」と「ブロードキャストアドレス」、「ホストアドレスの範囲」を算出できます。
以下では「192.168.1.122/27」というIPアドレスとサブネットマスクを例に説明します。
まずは、ネットワーク部とホスト部を確認するために「192.168.1.122/27」を2進数に変換します。

サブネットマスクが「1」の部分がネットワーク部になり、「0」の部分がホスト部になります。

ネットワークアドレスは、ホスト部が2進数で全て「0」になるアドレスなので「192.168.1.96」になります。
ブロードキャストアドレスはホスト部が2進数で全て「1」になるアドレスなので「192.168.1.127」になります。
ホストアドレスの範囲は、ネットワークアドレスの1つ後~ブロードキャストアドレスの1つ前までの範囲なので「192.168.1.97~126」になります。


【ホストアドレス数の算出】
サブネットマスクからホストアドレス数を算出できます。以下ではサブネットマスク「/27」を例に説明します。
まずサブネットマスク「/27」の2進数表記における「0」のビット数を確認します。サブネットマスクは32ビットなので、「32 - 27 = 5」として求められます。

次にサブネットマスクの「0」のビット数を「n」として、次の公式で計算します。
・ホストアドレス = 2のn乗-2

以上の通り、サブネットマスクが「/27」のときのホストアドレス数は「30」となります。

【サブネット数の算出】
「ホスト部から借用しているビット数」からサブネット数を算出できます。
以下では「192.168.1.122/27」というIPアドレスとサブネットマスクを例に説明します。
「192.x.x.x」はクラスC「/24」に該当します。つまり「192.168.1.x/27」は、ホスト部からネットワーク部に3ビット借用してサブネットを作成していることになります。

したがって、「192.168.1.x/27」で作成できるサブネットワークは「192.168.1.0/27」「192.168.1.32/27」「192.168.1.64/27」「192.168.1.96/27」「192.168.1.128/27」「192.168.1.160/27」「192.168.1.192/27」「192.168.1.224/27」の8つです。
またサブネット数は、ホスト部から借用しているビット数を「n」としたとき、次の公式から求められます。
・サブネット数 = 2のn乗

以上の通り、「192.168.1.122/27」のサブネット数は「8」となります。

【ホストアドレス数に合わせたサブネットマスクの算出】
ホストアドレス数に合わせた、適切なサブネットマスクは下記のように算出できます。

1.1つのサブネットに収容するホストアドレス数を確認
2.ホスト部に必要なビット数「n」を下記の式から求める
「2のn乗-2 ≧ ホストアドレス数」
3.「n」の最小値をホスト部のビット数としてサブネットマスクを表す

例:サブネット1つ当たりのホストアドレス数が300の場合
1.1つのサブネットに収容するホストアドレス数を確認
→「300」

2.ホスト部に必要なビット数「n」を下記の式から求める
「2のn乗-2 ≧ ホストアドレス数」
※このとき「-2」するのはネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを除くためです。
→「2の9乗-2 ≧ 300」(n ≧ 9)
ホスト部が9ビット以上あれば、300のホストアドレスを収容できることがわかります。
なおホスト部が9ビットのとき、収容できるホストアドレス数は「510」です。(2の9乗-2)

3.「n」の最小値をホスト部のビット数としてサブネットマスクを表す
2進数表記の場合はネットワーク部を「1」、ホスト部を「0」として、8ビット区切りの2進数で表します。
→「11111111.11111111.11111110.00000000」(「n」の最小値は9なので「0」が右から9個並ぶ)
CIDR表記の場合はネットワーク部のビット数を「/」の後に書きます。
→「/23」
10進数表記の場合は2進数表記を変換します。
→「255.255.254.0」

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同一ネットワーク

公開日 2024/04/28

本当に初歩的な質問ですみません。。。

解説中にある
"「IPアドレスD」をサブネット計算することにより、同一ネットワークに属する「IPアドレスC」が「192.168.3.54」であることがわかります。
「IPアドレスE」をサブネット計算することにより、同一ネットワークに属する「IPアドレスF」で使用できる範囲が「192.168.1.65~126」であることがわかります。"
ですが、
なぜIPアドレスDとIPアドレスC、IPアドレスEとIPアドレスFが同一のネットワークになるのでしょうか??

2024/04/29 16:23

まだ勉強中の身ですが、、

異なるルータ同士が接続して通信するには、接続する相手と同じネットワークの範囲にいないといけないので、
ルータCとルータAのIPアドレスCとDは同じネットワークの範囲、
ルータAとルータBのIPアドレスEとFは同じネットワークの範囲
にいることが分かります。

show running-configの画像から、
ルータAのFa0/0に設定されているIPは192.168.1.77 /26で
(実際に)割り当てられるIPアドレスの範囲が192.168.1.65~126(相方のルータも同じ範囲)、
ルータAのS1/0に設定されているIPは192.168.3.53 /30で
(実際に)割り当てられるIPアドレスの範囲が192.168.3.53~54(相方のルータも同じ範囲)になります。

ご参考になれば幸いです。


コメント

R Rrrr3ika

2024/04/30 10:43

コメントありがとうございます!! “異なるルータ同士が接続して通信するには、接続する相手と同じネットワークの範囲にいないといけないので” →ここの根本的なところが理解できていませんでした、、、 追加ですみません、、、 なぜ異なるルーター同士の通信は同一ネットワークになるのでしょうか、、?

J Jemichan

2024/04/30 11:45

異なるネットワークはそのままでは通信ができません。 (大前提なのでそういうものと覚えてください) その仲介役がルータになります。ルータには穴が2個あって、違うネットワーク同士を繋いでいる感じです。 ルーターはネットワークの境目に設置して、異なるネットワーク同士を接続する機器です。 イメージ的にはこんな感じになります --(R1)--(192.168.1.0のnetwork)--(R2)--(192.168.2.0のnetwork)--(R3)-- ※)R2は 192.168.1.0のネットワークと192.168.2.0の境目にいます。 ルータには穴が2個あって、違うネットワーク同士を繋いでいる感じです。 仲介するために、R2は2つある穴の1つずつにそれぞれのネットワークに所属できるIPアドレスを設定します。 同じネットワークにいないと通信できないので、(192.168.1.254)とか(192.168.2.254)等、 それぞれの接続先の相方のルータやそのネットワークの中にいる機器と被らないIPを設定して通信します。 片方の穴ずつ、どちらのネットワークに所属するということですね。

R Rrrr3ika

2024/05/01 20:46

わかりやすい説明ありがとうございます!! イメージがようやくわきました!! 助かりました!!

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