助け合いフォーラム
正解
ネイティブVLAN
搬送するVLANの範囲
EtherChannelプロトコル
解説
・イーサーネットメディアタイプ
・速度とデュプレックス
・スイッチポートの種類(アクセスポート/トランクポート/レイヤ3ポート)
・割り当てるVLAN(アクセスポートの場合)
・ネイティブVLANと搬送するVLANの範囲(トランクポートの場合)
・トランキングモード(トランクポートの場合)
EtherChannelを形成した後にポートで上記の設定を変更すると、そのポートはバンドルから外れます。
上記に加え、EtherChannelプロトコル(LACP / PAgP / なし(on))もバンドルするポートで共通にする必要があります。
各チャネルグループで異なるプロトコルを使用することはできますが、同じチャネルグループ内で異なるプロトコルを使用することはできません。
よって、正解は
・ネイティブVLAN
・搬送するVLANの範囲
・EtherChannelプロトコル
です。
その他の選択肢については、以下の通りです。
・スパニングツリーパスコスト
スパニングツリーパスコストが異なるポートでもEtherChannelは形成できるため、誤りです。
・ポートの説明文
「description」コマンドで記述できる各ポートの説明文は共通である必要はないため、誤りです。
参考
EtherChannelとは、複数の物理インターフェースを一つの論理インターフェースとして利用する技術です。
単純にスイッチ間を2本のケーブルで接続した場合、ループを防ぐためSTPの働きによって片方がブロックされることになります。
つまり、100Mの全二重として動作します。
EtherChannelを使用した場合は論理的に一つのインターフェースとして扱われるので、ループは発生しません。
つまり、200Mの全二重として動作することになります。
【コマンド構文:EtherChannelの設定】
【EtherChannelモードと組み合わせ】(○がEtherChannel形成)
EtherChannelを形成するには、対向のデバイスとEtherChannelモードを正しく組み合わせる必要があります。
【LACPとPAgP】
LACPはIEEE 802.3ad標準のEtherChannelネゴシエーションプロトコルで、非Ciscoデバイスとの接続で使用できます。
PAgPはCisco独自のEtherChannelネゴシエーションプロトコルで、非Ciscoデバイスとの接続は出来ません。
【ロードバランシング方式】
EtherChannelはロードバランシング(負荷分散)をサポートしています。
(config)#port-channel load-balance {src-ip | dst-ip | src-dst-ip | src-mac | dst-mac | src-dst-mac}
【レイヤ2 EtherChannelの設定例】
上記の設定を、対向のデバイスでも行う必要があります。
【レイヤ3 EtherChannelの設定例】
上記の設定を、対向のデバイスでも行う必要があります。
【EtherChannelでポートをバンドルする際にデバイス内、および対向のデバイスと共通にする必要がある設定】
・イーサーネットメディアタイプ
・速度とデュプレックス
・スイッチポートの種類(アクセスポート/トランクポート/レイヤ3ポート)
・割り当てるVLAN(アクセスポートの場合)
・ネイティブVLANと搬送するVLANの範囲(トランクポートの場合)
・トランキングモード(トランクポートの場合)
EtherChannelを形成した後にポートで上記の設定を変更すると、そのポートはバンドルから外れます。
【EtherChannelの確認】
EtherChannelを確認する主なコマンドは以下の通りです。
・show etherchannel
・show etherchannel summary
・show interfaces port-channel
・show etherchannel port
・show {pagp | lacp} neighbor
・show {pagp | lacp} counters
以下を設定した状況でそれぞれの表示を確認します。
・チャネルグループ5は「レイヤ2 EtherChannel」、「Fa0/1と0/2が所属」、「静的に設定」
・チャネルグループ7は「レイヤ3 EtherChannel」、「Fa0/3と0/4と0/5が所属」、「PAgPを使用」
・チャネルグループ10は「レイヤ2 EtherChannel」、「Fa0/6と0/7が所属」、「LACPを使用」
※状態確認のため、Fa0/2とFa0/5~7にはケーブルを接続しません
「show etherchannel」を使用すると、作成しているチャネルグループや、使用しているプロトコルなど情報が表示されます。
「show etherchannel summary」を使用すると、作成しているチャネルグループの状態や、使用しているプロトコルなどの簡易情報が表示されます。
「show interfaces port-channel {ポートチャネル番号}」を使用すると、指定したポートチャネル(論理インターフェース)の情報が表示されます。
「show etherchannel port」を使用すると、チャネルグループごとに各ポートの情報が表示されます。
「show pagp neighbor」を使用すると、PAgPネイバーの情報が表示されます。
「show lacp neighbor」を使用すると、LACPネイバーの情報が表示されます。
「show pagp counters」を使用すると、送受信しているPAgPパケットの数とエラーとなったパケットの数が表示されます。
カウントしているPAgPパケットの数は「clear pagp counters」コマンドでクリアできます。
「show lacp counters」を使用すると、送受信しているLACPパケットの数とエラーとなったパケットの数が表示されます。
カウントしているLACPパケットの数は「clear lacp counters」コマンドでクリアできます。
解説の「EtherChannelモード(LACP、PAgP、on)」という記載について
本問題の解答の一つである
「EtherChannelモード」について質問があります
EtherChannelモードというのはLACPで言うと[active]や[passive]を指すものではないでしょうか。
解説に記載のある「EtherChannelモード(LACP、PAgP、on)」はモードではなく、正しくはプロトコルだと思いますが認識誤っていますでしょうか。
つまり自分は「EtherChannelモード」ではなく「EtherChannelプロトコル」が正しい解答なのではないかと思っています。
気持ちはわからなくはないのですが、その理屈で言うと
- 設定コマンドの
channel-group mode
はchannel-group protocol
じゃないとおかしい(Ciscoが実装したコマンド自体が間違っている) mode on
は「プロトコルを使用しない」が、その場合の EtherChannelプロトコル はon
プロトコルになるのか?
の2点の整合性が取れるのかなぁと気になります。
公式ドキュメントでも「モード」と言っているのですが、それをそのまま受け入れるのは難しそうでしょうか?
https://www.cisco.com/c/ja_jp/td/docs/switches/lan/catalyst9200/software/release/17-2/configuration_guide/lyr2/b_172_lyr2_9200_cg/configuring_etherchannels.html#concept_lzb_f2g_2gb
https://www.cisco.com/c/ja_jp/td/docs/switches/lan/catalyst9500/software/release/16-6/command_reference/b_166_9500_cr/b_166_9500_cr_chapter_01010.html#wp3117786939
コメント
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l lavatory
2024/06/10 15:26
気になったのでコメントします。 >EtherChannelモードというのはLACPで言うと[active]や[passive]を指すものではないでしょうか。 ・LAGモード・LAGのモードと言われると、私もネゴシエーションのモードを指していると感じます。 LAGプロトコル・LAGのプロトコルと言われると、 「の」の有無で印象は変わりますが、基本的にはLACP/PAgP/onを指していると感じます。 ・問題文の「共通にしておく必要があるもの」、つまり設計時に意識する点を考える際に、 「EtherChannelモード」をネゴシエーションのモードのことだと認識する感覚は正しいと思います。 >「EtherChannelプロトコル」が正しい解答なのではないか ・間違っているとまでは思いませんが、arashi1977さんのコメントがあるように、 その選択肢ではまた別の方向からのモヤモヤが出てくる方もいると思います。 ・選択肢の「EtherChannelモード」を適切な表現にできればいいと思うのですが、私には思いつきませんでした。 そもそも私はボランティアじゃないですし、お金を払ってサービスを受けているので、 そこの部分はスタッフの方に頑張っていただいて、問題や解説の質を上げていただきたいですね。