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AWS ソリューションアーキテクト - アソシエイト(SAA-C03)
問題ID : 30293
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Amazon ElastiCacheを利用することで得られるメリットとして、正しいものはどれか。

正解

クエリ結果をキャッシュすることにより、パフォーマンスを向上させることができる

解説

Amazon ElastiCacheは、AWSが提供するデータベースサービスの一つです。


ElastiCacheはフルマネージド型のインメモリデータベースサービスです。
インメモリデータベースとは、データストレージにメモリを使用するデータベースのことです。SSDのようなディスクストレージよりも高速・安定したアクセスが可能で、主にパフォーマンスを重視するアプリケーションに利用されています。ElastiCacheは、RDSやRedshiftなど他のデータベースサービスと連携し、クエリの結果をElastiCacheにキャッシュさせることで全体的なパフォーマンスを向上させる、というような使い方ができます。

以上より正解は
・クエリ結果をキャッシュすることにより、パフォーマンスを向上させることができる
です。

その他の選択肢については以下の通りです。

・ストレージに保存されたデータを暗号化することにより、セキュアな運用ができる
ElastiCacheの目的はストレージに保存されたデータの暗号化ではありませんので誤りです。
なお、ElastiCacheには暗号化に対応したデータベースエンジン(Redis)と対応していないデータベースエンジン(Memcached)があります。

・利用頻度の低いデータをAmazon S3上に保存することにより、ストレージ容量の節約ができる
ElastiCacheの機能ではありませんので誤りです。

・RDBおよびNoSQL両方のデータベースを扱うことができる
ElastiCacheはNoSQLのデータベースサービスですので誤りです。ElastiCacheで両方を扱うことはできませんが、例えばAmazon RDSでRDBを扱い、ElastiCacheはRDSのキャッシュとして利用する、という連携は可能です。

参考

【Amazon ElastiCache】
Amazon ElastiCacheは、AWSが提供するデータベースサービスの一つです。


ElastiCacheはフルマネージド型のインメモリデータベースサービスです。
インメモリデータベースとはデータストレージにメモリを使用するデータベースのことです。SSDのようなディスクストレージよりも高速・安定したアクセスが可能で、主にパフォーマンスを重視するアプリケーションに利用されています。RDSやRedshiftなど他のデータベースサービスと連携し、クエリの結果をElastiCacheにキャッシュさせることで全体的なパフォーマンスを向上させる、というような使い方ができます。
また、ElastiCacheはフルマネージド型のサービスですので、データベースの拡張や障害の検出・復旧、バックアップなどはAWSによって管理されています。

【ElastiCacheのデータベースエンジン】
ElastiCacheにはKVS(Key-Value Store:Key-Value型のデータストア)型のデータベースエンジンが2つ用意されており、データベースを構築する際に選択することができます。
※Key-Value型 ... 保存するデータ(Value)とそれを特定するためのキー(Key)がペアになった構成のデータセットのこと


MemcachedおよびRedisの特徴は以下の通りです。


Memcachedにはデータの永続保持やバックアップ機能はありませんので、障害や再起動などが発生した場合はデータは残りません。保持しておかなければならないデータはストレージや他のデータベースサービスへ保存しておき、アプリケーションの高速化を目的としてキャッシュとして利用する、といったケースに向いています。

RedisはMemcachedよりも高機能なデータベースエンジンです。スナップショット(Amazon S3への保存)機能によるバックアップ・リストアが可能で、データを永続的に保持しておくことができます。
また、耐障害性の機能として「自動フェイルオーバー」「マルチAZ」があります。
自動フェイルオーバー機能により、プライマリノードに障害が発生した場合は自動的にレプリカノードがプライマリノードへ昇格します。またマルチAZではAZ(Availability Zone)を跨いだレプリケーションが可能なため、プライマリノードが存在するAZに障害が発生した場合でも、別のAZのレプリカノードを昇格させることにより運用を継続することができます。

※ElastiCacheにおいて各ノードは「キャッシュノード」と呼ばれます。キャッシュノードのうち、プライマリノードは更新・参照などを行えるノード、レプリカノードは参照のみを行えるノード(リードレプリカ)です。

さらに、RedisにはMemcachedにはない機密性があります。保管しているデータの暗号化やSSL/TLSによる通信の暗号化、クライアントをパスワードで認証するRedis認証を行うことができます。これらを利用するには、ElastiCacheのデータベース作成時に「Redis」を選択し、暗号化を有効にする必要があります。


【キャッシュ戦略】
高速アクセスを実現するElastiCacheは、アプリケーションのパフォーマンス向上に主に使用されます。データをどのように保存するかというキャッシュ戦略は、データの整合性や可用性を保ちながら、パフォーマンスを最大化するために重要です。
以下に、代表的なキャッシュ戦略の2つを紹介します。

■ライト(書き込み)スルー戦略
データベースへのデータ書き込みや更新が行われるたびに、同時にキャッシュにも書き込みます。この戦略では、キャッシュのデータが常に最新の状態を保たれるため、データの整合性が維持されます。しかし、書き込み性能が若干低下する可能性があるのと、アクセスされないデータがキャッシュに蓄積されるというデメリットもあります。



■遅延読み込み戦略
データベースへの書き込みを優先し、必要な時にのみキャッシュにデータを書き込みます。アプリケーションがデータを要求した際には、まずキャッシュを確認します。キャッシュにデータが存在する場合、そのデータをアプリケーションに返します。データが存在しない場合には、データベースからデータを取得し、そのデータをアプリケーションに提供した後でキャッシュに書き込みます。この方法では要求されたデータのみがキャッシュされるため、リソースの無駄遣いを減らすことができますが、キャッシュとデータベース間で一時的なデータの不一致が生じる可能性があります。また、キャッシュミス(キャッシュからデータを取得できなかった)した場合には、データ取得に時間がかかることがあります。



【TTL(Time To Live)】
TTL(Time To Live)とは、データがキャッシュやその他のストレージシステムに保持される時間の長さを指します。これはキャッシュ管理における非常に重要な要素であり、リソースの効率的な使用とデータの整合性維持に広く利用されています。具体的には、データに保存期間が設定され、その期間が経過すると自動的にキャッシュからデータが削除されます。このメカニズムにより、使用されない古いデータや不要なデータを効率的に整理でき、リソースの確保につながります。
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Memcachedの暗号化について

公開日 2024/08/15

暗号化について「Memcached」は1.6.12以降対応とテキストに書いてあったのですが、現在は暗号化に対応しているのでしょうか?

2024/08/16 10:13

マネージメントコンソールでキャッシュクラスターの作成画面を確認したところ、Redisでは詳細設定に「保管中の暗号化」の項目がありましたが、Memcachedにはありませんでした。(「転送中の暗号化」は両方にありました)


コメント

y yukounison

2024/08/17 16:53

テキストでは「転送中の暗号化」のことを記載しているということですね。ご確認いただきありがとうございます。

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