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Cisco

CCNA(200-301)
問題ID : 37032
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図のネットワークにおいて、RBのGi0/1に割り当てるIPアドレスとして適切なアドレスは次のうちどれか。

正解

2001:db8:1234::0/127

解説

設問のネットワークでは、ポイントツーポイントで接続された2台のルーターのうち、RAに「2001:db8:1234::1/127」が割り当てられています。
/127のプレフィックス長を持つネットワークでは、ホスト部分のビットは1ビットのみであり、この1ビットが「0」または「1」の2つのみが利用可能なホストアドレスです。

IPv6では、IPv4の制限とは異なり、ホスト部が全て0や全て1であるアドレスでも、ホストに割り当てが可能です。
そのため、設問のネットワークでは、2つの利用可能なアドレス(「2001:db8:1234::0」と「2001:db8:1234::1」)をどちらもデバイスに割り当てることができます。

既にRAには、ホスト部の1ビットが1である「2001:db8:1234::1」割り当てられているので、残る利用可能なアドレスは、ホスト部が0である「2001:db8:1234::0」のみです。したがって、このアドレスがRBのGi0/1に割り当てるIPアドレスとして適切なアドレスとなります。


よって、正解は
・2001:db8:1234::0/127
です。

その他の選択肢については、RAと異なるサブネットに属するアドレスのため、誤りです。
・2001:db8:1234::2/127
・2001:db8:1234:5678::1/127
・2002:db8:1234::0/127
・3001:db8:1234::1/127

参考

【主なIPv6アドレス】
IPv6のアドレス範囲はIANA(Internet Assigned Numbers Authority)によって、以下のように役割ごとにアドレス範囲が決められています。

なお、現時点では以下の範囲が割り当て済みとなっています。
・グローバルユニキャストアドレス
2000::/3のみ。その他の範囲は将来のために予約されている。
・ユニークローカルアドレス
fd00::/8のみ。fc00::/8は将来のために予約されている。

【グローバルユニキャストアドレスのフィールド】
グローバルユニキャストアドレスはIPv4でのグローバルアドレスと同じ扱いで、全世界で一意となるアドレスです。アドレスのフィールドは以下の3つに分けられます。

IPv4でのホストアドレスに当たるインターフェースIDは、アドレス自動設定機能を活用するために64ビットにするのが一般的です。そのため、前半64ビットのうちプロバイダから割り当てられたプレフィックス分を除いた部分がサブネット用のビットになります。割り当てられたプレフィックス(グローバルプレフィックス)とサブネットまでの部分とプレフィックス長を合わせてサブネットIDと呼びます。
例えばグローバルプレフィックスとして「2001:db8:1234::/48」がプロバイダから割り当てられており、後半64ビットをインターフェースIDとして使用する場合、先頭から1番目のサブネットIDは「2001:db8:1234::/64」、2番目のサブネットIDは「2001:db8:1234:1::/64」となります。

【リンクローカルアドレスのフィールド】
リンクローカルアドレスは、そのリンク上でのみ使われるユニキャストアドレスです。アドレスのフィールドは以下の2つにわけられます。

IOSではインターフェースIDはEUI-64形式で自動生成されます。手動で設定することもできますが、アドレス重複を避けるためにも自動生成されたアドレスを使用するのが一般的です。
なお、リンクローカルアドレスのみを使用したいインターフェースでは、「ipv6 enable」コマンドだけを設定します。

【ユニークローカルアドレスのフィールド】
ユニークローカルアドレス(Unique Local Address:ULA)はIPv4でのプライベートアドレスと同じ目的で使われます。アドレスのフィールドは以下の4つにわけられます。

ユニークローカルアドレスは
・先頭が「fd」
・続く40ビットのグローバルIDをランダムに生成して割り当て
・サブネットとして16ビットを割り当て
としてサブネットIDが決まります。
グローバルID部の40ビットはどんな値でも問題はありませんが、RFC 4193にあるようにランダムな値を生成するロジックを使用して値を決定することが推奨されています。

【エニーキャスト】
ユニキャストアドレスの中には「エニーキャストアドレス」というものが含まれます。特殊なアドレスではなく、同じユニキャストアドレスを複数の機器に割り当て、ネットワーク的に最も近い機器と通信させるためのアドレスです。例えばDNSルートサーバでは、耐障害性を高めたり、応答を速める目的でエニーキャストを使用しています。

【マルチキャスト】
マルチキャストアドレスは特定のグループを指すアドレスです。IPv6ではブロードキャストアドレスがなくなった代わりに、用途ごとに決められたマルチキャストアドレスを使用します。

主なマルチキャストスコープ(マルチキャストを送信する範囲)は以下の通りです。



主なマルチキャストアドレスは以下の通りです。


また、上記のグループに属さない、要請ノードマルチキャストアドレスというものがあります。要請ノードマルチキャストアドレスのフィールドは以下の2つにわけられます。


要請ノードマルチキャストアドレスは、自身にあてた問い合わせを受け取るための自動生成アドレスです。IPv4ではARPをブロードキャストすることで通信したいIPアドレスを持つ機器のMACアドレスを得ることができましたが、IPv6ではブロードキャストが存在しないため、ARPを使うことは出来ません。要請ノードマルチキャストアドレスは割り当てられたIPv6アドレスから自動で生成されるマルチキャストアドレスですので、MACアドレスを得たい機器から、宛先IPv6アドレスを基に生成した要請ノードマルチキャストアドレスにNeighbor Solicitation(近隣要請:NS)というICMPv6パケットを送信します。NSを受信した機器がNeighbor Advertisement(近隣広告:NA)パケットによって応答を返すことで、ARPのようにMACアドレスの解決を行うようになっています。

【特殊なアドレス】
その他の特殊なアドレスには、以下のものがあります。
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IPv6の/127について

投稿日 2025/01/22

RAのインターフェースのIPアドレスが2001:db8:1234::1/127で、
対向のRBのインターフェースに割り当てられる適切なIPアドレスはどれかという問題で、
Aの2001:db8:1234::0/127
が正解だったのですが、
Bの2001:db8:1234::2/127
もネットワーク範囲内なのでは?

16進数なので、
ネットワーク範囲は
2001:db8:1234::1/127〜2001:db8:1234::F/127
なので。

2025/01/22 18:12

こんにちは。

解説は読まれましたでしょうか?

プレフィックスは/127となっています。
つまり、ホストに割り当てられるのは0か1の1ビット分ではないでしょうか。

実際にPacket Tracerで動かし、2001:db8:1234::2/127を割り当てました。
Pingの結果は以下のとおりでした。

Router#ping ipv6 2001:db8:1234::2

Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 2001:db8:1234::2, timeout is 2 seconds:
.....
Success rate is 0 percent (0/5)

続いて、正答である2001:db8:1234::0/127を割り当てました。
Router#ping ipv6 2001:db8:1234::0

Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 2001:db8:1234::0, timeout is 2 seconds:
!!!!!
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 0/0/0 ms

上記のとおり、harukakmtさんが書かれたIPアドレスだと疎通が取れず、正答であるIPアドレスだと疎通が取れます。

如何でしょうか?


コメント

h harukakmt

2025/01/25 13:04

理解できました!! ご回答ありがとうございました!!^_^

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