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LinuC

LinuC Lv1-101(Ver10.0)
問題ID : 14805
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論理パーティションを表すデバイスファイルは次のうちどれか。(全て選択)

正解

/dev/sda5

/dev/sda6

解説

論理パーティションは作成された基本パーティションの数に関わらず、5番目のパーティションからの表記となります。

したがって正解は
・/dev/sda5
・/dev/sda6
です。

その他の選択肢は、基本パーティション(もしくは拡張パーティション)を表すデバイスファイルです。

参考

ハードディスクは「パーティション」と呼ばれる部分に分割して利用します。ディスク全体をひとつの領域とする場合にも、全容量を割り当てたひとつのパーティションを作る必要があります。

ハードディスク全体のパーティションの情報をパーティションテーブルと呼びます。パーティションテーブルの管理方式は従来のMBR(Master Boot Record)と新しいGPT(GUID Partition Table)の2種類があります。

MBRでは、パーティションには基本(Primary)パーティションと拡張(Extended)パーティションがあり、基本パーティションは 4 個までしか作成することができません。それ以上の数に分割するためには、基本パーティションのひとつを拡張パーティションとして割り当て、そのパーティションをさらに論理(Logical)パーティションに分割します。
これらパーティションに関する操作には fdisk というコマンドを使用します。

GPTでは基本パーティションが128個作成できるようになっています。そのため拡張パーティション、論理パーティションという考え方はなくなりました。また、MBRにあったハードディスク容量が2.2TB(2TiB: テビバイト)までしか管理できないという制約がなくなり、理論上9.4ZB(8ZiB: ゼビバイト)までの容量のハードディスクを管理することができるようになっています。
※ZB(ゼタバイト)とは、1GB(ギガバイト)x 1000(テラ:T) x 1000(ペタ:P)x 1000(エクサ:E)x 1000(ゼタ:Z)のサイズのことです。
こういった大幅な変更のため、GPT方式のハードディスクでは fdisk は使用できません。GPTでのパーティションに関する操作には gdisk というコマンドを使用します。

各パーティションはただの領域であり、それだけではデータの読み書きに利用することができません。
パーティションをファイルシステムで「フォーマット」することで、ファイルを単位としたデータの管理が行えるようになります。
この操作には mkfs などのファイルシステムを作成するコマンドを使用します。

そして実際にファイルの読み書きを行うためには、さらにそのファイルシステムを現在のルートファイルシステム上のどこかにマウントし、ルート (/) からのパスを使ってアクセス可能にしなければなりません。
この操作には mount コマンドを使用します。

したがって、新しいハードディスクを Linux システム上で利用するためには
1. パーティションを切る(基本パーティション、拡張パーティション、論理パーティションを作成)
2. 各パーティションをフォーマットし、ファイルシステムを作る
3. 作ったファイルシステムをマウントする
という手順を踏む必要があります。

以下ではパーティションの種類について解説します。

・基本パーティション
基本パーティションは1つのハードディスクにMBRだと最大4個、GPTだと最大128個作成することができます。また、それぞれのパーティションにはファイルシステムを作成することができます。ファイルシステムを作成することで、パーティション内でファイルやディレクトリのようなデータを扱うことができるようになります。

1番目のSCSIハードディスクの基本パーティションは以下のように表します。

・/dev/sda1 1番目のパーティション
・/dev/sda2 2番目のパーティション
・/dev/sda3 3番目のパーティション
・/dev/sda4 4番目のパーティション

なお、MBRでは基本パーティションのうち1つを拡張パーティションにすることができます。

・拡張パーティション
論理パーティションを作成するためのパーティションです。拡張パーティションにファイルシステムを作成することはできません。
拡張パーティションは基本パーティションの1つに割り当てますので、上記のSCSIハードディスクの場合、表記は「/dev/sda1」から「/dev/sda4」のどれかになります。

・論理パーティション
論理パーティションは拡張パーティション内に作成します。MBRで管理するハードディスクにおいて、基本パーティションのみでは足りない場合(パーティションが5つ以上必要な場合)に論理パーティションを利用します。それぞれのパーティションにはファイルシステムを作成することができます。
なお、論理パーティションは作成された基本パーティションの数に関わらず、5番目のパーティションからの表記となります。上記のSCSIハードディスクの場合ですと、「/dev/sda5」からです。

例)MBR方式のハードディスクで、「/dev/sda4」を拡張パーティションとした場合
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疑問

投稿日 2025/04/09

これってMBRの話で、GPTでは5以降が論理パーティションかどうかはわからない気がするのですが私の認識間違いでしょうか?
問題文に明記がないため気になりました。

2025/04/10 14:13

そうだと思います。

提示された問題と選択肢を読んで、選択肢の中に正解が一つ以上あるということは・・・と少し推察できることも知識がある証だと思います。
実際の試験問題もこのような抜け穴がある感じかもしれませんし。


コメント

t t-funaki

2025/04/10 16:06

ご返信ありがとうございます。 そうですよね。実際の問題にもツッコミどころがある可能性も含め、あくまで試験勉強と割り切ることにします。

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