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Cisco

CCNA(200-301)
問題ID : 7580
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レイヤ3のEtherChannelについて正しい記述はどれか(2つ選択)

正解

「no switchport」コマンドを使用する

ポートチャネルごとに1つのIPアドレスを割り当てる

解説

レイヤ3のEtherChannelは以下の手順で設定します。

1.論理インターフェースを作成
 (config)#interface port-channel {ポートチャネル番号}

2.論理インターフェースをレイヤ3モードにする
 (config-if)#no switchport

3.論理インターフェースにIPアドレスを設定
 (config-if)#ip address {IPアドレス} {サブネットマスク}

4.物理インターフェースをレイヤ3モードにする
 (config-if)#no switchport

5.物理インターフェースにチャネルグループを設定
 (config-if)#channel-group {チャネルグループ番号} mode {on | auto | desirable | passive | active}

【レイヤ3 EtherChannelの設定例】

上記の設定を、対向のデバイスでも行う必要があります。

よって正解は
・「no switchport」コマンドを使用する
・ポートチャネルごとに1つのIPアドレスを割り当てる
です。

その他の選択肢については以下の通りです。
・物理インターフェースごとに1つのIPアドレスを割り当てる
・最も番号の小さな物理インターフェースにIPアドレスを割り当てる
レイヤ3のEtherChannelを使用する場合、物理インターフェースにはIPアドレスを割り当てません。

・対向のスイッチと、アクセスポートモードまたはトランクポートモードで一致させる必要がある
アクセスポートモードまたはトランクポートモードで一致させるのは、レイヤ2 EtherChannelです。
レイヤ3 EtherChannelの場合「no switchport」コマンドで、レイヤ3モードで一致させます。

参考

【EtherChannel】
EtherChannelとは、複数の物理インターフェースを一つの論理インターフェースとして利用する技術です。

単純にスイッチ間を2本のケーブルで接続した場合、ループを防ぐためSTPの働きによって片方がブロックされることになります。
つまり、100Mの全二重として動作します。


EtherChannelを使用した場合は論理的に一つのインターフェースとして扱われるので、ループは発生しません。
つまり、200Mの全二重として動作することになります。

【コマンド構文:EtherChannelの設定】


【EtherChannelモードと組み合わせ】(○がEtherChannel形成)

EtherChannelを形成するには、対向のデバイスとEtherChannelモードを正しく組み合わせる必要があります。

【LACPとPAgP】
LACPはIEEE 802.3ad標準のEtherChannelネゴシエーションプロトコルで、非Ciscoデバイスとの接続で使用できます。
PAgPはCisco独自のEtherChannelネゴシエーションプロトコルで、非Ciscoデバイスとの接続は出来ません。

【ロードバランシング方式】
EtherChannelはロードバランシング(負荷分散)をサポートしています。
(config)#port-channel load-balance {src-ip | dst-ip | src-dst-ip | src-mac | dst-mac | src-dst-mac}


【レイヤ2 EtherChannelの設定例】

上記の設定を、対向のデバイスでも行う必要があります。

【レイヤ3 EtherChannelの設定例】

上記の設定を、対向のデバイスでも行う必要があります。

【EtherChannelでポートをバンドルする際にデバイス内、および対向のデバイスと共通にする必要がある設定】
・イーサーネットメディアタイプ
・速度とデュプレックス
・スイッチポートの種類(アクセスポート/トランクポート/レイヤ3ポート)
・割り当てるVLAN(アクセスポートの場合)
・ネイティブVLANと搬送するVLANの範囲(トランクポートの場合)
・トランキングモード(トランクポートの場合)
EtherChannelを形成した後にポートで上記の設定を変更すると、そのポートはバンドルから外れます。

【EtherChannelの確認】
EtherChannelを確認する主なコマンドは以下の通りです。
・show etherchannel
・show etherchannel summary
・show interfaces port-channel
・show etherchannel port
・show {pagp | lacp} neighbor
・show {pagp | lacp} internal
・show {pagp | lacp} counters

以下を設定した状況でそれぞれの表示を確認します。

・チャネルグループ5は「レイヤ2 EtherChannel」、「Fa0/1と0/2が所属」、「静的に設定」
・チャネルグループ7は「レイヤ3 EtherChannel」、「Fa0/3と0/4と0/5が所属」、「PAgPを使用」
・チャネルグループ10は「レイヤ2 EtherChannel」、「Fa0/6と0/7が所属」、「LACPを使用」
※状態確認のため、Fa0/2とFa0/5~7にはケーブルを接続しません

「show etherchannel」を使用すると、作成しているチャネルグループや、使用しているプロトコルなど情報が表示されます。


「show etherchannel summary」を使用すると、作成しているチャネルグループの状態や、使用しているプロトコルなどの簡易情報が表示されます。



「show interfaces port-channel {ポートチャネル番号}」を使用すると、指定したポートチャネル(論理インターフェース)の情報が表示されます。


「show etherchannel port」を使用すると、チャネルグループごとに各ポートの情報が表示されます。


「show pagp neighbor」を使用すると、PAgPネイバーの情報が表示されます。


「show lacp neighbor」を使用すると、LACPネイバーの情報が表示されます。


「show pagp internal」を使用すると、自身のPAgP情報が表示されます。


「show lacp internal」を使用すると、自身のLACP情報が表示されます。


「show pagp counters」を使用すると、送受信しているPAgPパケットの数とエラーとなったパケットの数が表示されます。

カウントしているPAgPパケットの数は「clear pagp counters」コマンドでクリアできます。

「show lacp counters」を使用すると、送受信しているLACPパケットの数とエラーとなったパケットの数が表示されます。

カウントしているLACPパケットの数は「clear lacp counters」コマンドでクリアできます。
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インターフェースレンジモードでno switchportはサポートしていない

投稿日 2025/08/21

問題の解答に記載してあるレイヤ3 EtherChannelの設定例に関して、図で下記のような記載があります。

【レイヤ3 EtherChannelの設定例】

  1. CatA (config)#interface port-channel 1 論理インターフェースを作成
  2. CatA (config-if)#no switchportport-channel 1をL3モードにする
  3. CatA (config-if)#ip address 192.168.1.1 255.255.255.0・・・ IPアドレスを設定
  4. CatA (config-if)#exit
  5. CatA (config)#interface range FastEthernet 0/1 2
  6. CatA (config-if-range) #no switchport ・・・ Fa0/1と0/2をL3モードにする
  7. CatA (config-if-range) #channel-group 1 mode on ・・・ Fa0/1と0/2をチャネルグループ1に所属させる

6行目でインターフェースレンジモードでno switchportコマンドを実行する記載がされてますが、
インターフェースレンジモードでno switchportコマンドはCisco IOSで実行できない仕様になっています。
そのため、各ポートにインターフェースモードでno switchportコマンドを実行する必要があります。

2025/08/22 10:06

手元の実機でやってみましたが、rangeモードでも「no switchport」コマンドは使えましたよ。

Switch#show interfaces status

Port      Name               Status       Vlan       Duplex  Speed Type
Gi0/1                        connected    1            auto   auto unknown (← Vlan1 = スイッチポート)
Gi0/2                        connected    1            auto   auto unknown (← Vlan1 = スイッチポート)
Gi0/3                        connected    1            auto   auto unknown (← Vlan1 = スイッチポート)
Switch#
Switch#conf t
Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
Switch(config)#
Switch(config)#int range gi 0/1 -3
Switch(config-if-range)#no switchport (← rangeモードで設定)
Switch(config-if-range)#
*Aug 22 01:01:37.845: %LINK-3-UPDOWN: Interface GigabitEthernet0/1, changed state to up
*Aug 22 01:01:38.054: %LINK-3-UPDOWN: Interface GigabitEthernet0/2, changed state to up
*Aug 22 01:01:38.262: %LINK-3-UPDOWN: Interface GigabitEthernet0/3, changed state to up
Switch(config-if-range)#end
Switch#show interfaces status
*Aug 22 01:01:45.057: %SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by console

Port      Name               Status       Vlan       Duplex  Speed Type
Gi0/1                        connected    routed       auto   auto unknown (← routed = L3ポート= no switchport が設定されている)
Gi0/2                        connected    routed       auto   auto unknown (← routed = L3ポート) 
Gi0/3                        connected    routed       auto   auto unknown (← routed = L3ポート) 
Switch#


コメント

s sora_nakatani

2025/08/22 10:27

調べてみたらCiscoデバイスのモデルとIOSバージョンによって対応されていない事があるようでした。 L3ルーテッドポートに変換する重要操作を、複数のポートに対して一括で誤って適用するのを防ぐためとのこと。 コマンドシュミレータの問題ID: C81では使用できないので、コマンドシュミレータ上の環境ではサポートしてないのかもしれません。

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