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AWS ソリューションアーキテクト - アソシエイト(SAA-C02)
問題ID : 24661
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HPC(High Performance Computing)環境に対応したストレージを新たに構築したい場合、最も適切なサービスはどれか。
正解
Amazon FSx for Lustre
解説
Amazon FSx For Lustreは、主にスーパーコンピューターなどのHPC(High Performance Computing)や機械学習の分野で利用されているファイルシステムLustreをAWS上で利用できるサービスです。大量のクライアント(ファイルシステムを利用する端末)から、低レイテンシかつ高スループットにファイルアクセスを行う必要のあるシステムで利用されます。
以上より正解は
・Amazon FSx for Lustre
です。
通常は大容量かつ高性能が求められる分野での使用が想定されているため、FSx For Lustreの作成時には以下のように性能指標が示されます。
優れた性能のほかにも、フルマネージド型であることやAmazon S3と連携して利用できること、POSIXに準拠しているなどの特徴があります。
その他の選択肢については以下の通りです。
・Amazon EBS(Elastic Block Store)
EC2インスタンスのブロックストレージとして利用できるストレージサービスです。HPC分野で利用する目的のストレージサービスではありませんので誤りです。
・Amazon EFS(Elastic File System)
オンプレミスまたはEC2インスタンスにNFSファイルシステムを提供するストレージサービスです。HPC分野で利用する目的のストレージサービスではありませんので誤りです。
・AWS Storage Gateway
Storage Gatewayはオンプレミス(自社環境)からAWSのストレージサービスへのアクセスを高速かつセキュアに行うことができるサービスです。HPC環境に対応したストレージサービスではありませんので誤りです。
以上より正解は
・Amazon FSx for Lustre
です。
通常は大容量かつ高性能が求められる分野での使用が想定されているため、FSx For Lustreの作成時には以下のように性能指標が示されます。
優れた性能のほかにも、フルマネージド型であることやAmazon S3と連携して利用できること、POSIXに準拠しているなどの特徴があります。
その他の選択肢については以下の通りです。
・Amazon EBS(Elastic Block Store)
EC2インスタンスのブロックストレージとして利用できるストレージサービスです。HPC分野で利用する目的のストレージサービスではありませんので誤りです。
・Amazon EFS(Elastic File System)
オンプレミスまたはEC2インスタンスにNFSファイルシステムを提供するストレージサービスです。HPC分野で利用する目的のストレージサービスではありませんので誤りです。
・AWS Storage Gateway
Storage Gatewayはオンプレミス(自社環境)からAWSのストレージサービスへのアクセスを高速かつセキュアに行うことができるサービスです。HPC環境に対応したストレージサービスではありませんので誤りです。
参考
【Amazon FSx】
AWSが提供するストレージサービスには「ファイルストレージ」「ブロックストレージ」「オブジェクトストレージ」があります。以下はそれぞれの代表的なストレージサービスです。
Amazon FSxはAWSが提供するファイルストレージサービスです。ファイルストレージとはデータをファイルやフォルダの単位で階層構造として管理するストレージ形式のことをいいます。
Amazon FSxには2種類のファイルシステムが提供されています。
・Amazon FSx For Windowsファイルサーバー
・Amazon FSx For Lustre
※ファイルシステム:ストレージ上のファイルを管理する仕組み。
いずれも「Windowsファイルサーバー」または「Lustre」という既存のファイルシステムをAWS上で利用できるようにしたサービスです。本項ではそれぞれの機能について説明します。
■Amazon FSx For Windowsファイルサーバー
FSx For Windowsファイルサーバーは、SMBプロトコル(※)を介してWindows Server(OS)上に構築されたファイルシステムを提供するフルマネージドのストレージサービスです。
※SMBプロトコル…主にWindowsコンピュータ間において、ファイル共有やプリンタ共有に使用されるプロトコル。
Amazon EFS(Elastic File System)がLinuxベースの共有ファイルシステムであるのに対して、FSx For WindowsファイルサーバーはWindowsベースの共有ファイルシステムを提供します。
FSx For Windowsファイルサーバーは、AWS上のEC2インスタンスなどのクライアントからマウントして利用します。マウント可能なクライアントは、EC2インスタンスのほか、オンプレミスのWindows 10がインストールされたコンピュータや、Windows Server 2016がインストールされたサーバーなどがあります。
AWSのFSx For Windowsファイルサーバーの特徴は以下の通りです:
(1) フルマネージドシステムである
(2) Windowsサーバーが提供する既存機能を利用できる
それぞれについて以下に解説します。
(1) フルマネージドシステムである
オンプレミスでWindowsファイルサーバーを運用する場合、ハードウェアの用意やメンテナンス、OSやソフトウェアのパッチに加えて、バックアップの取得やストレージ容量の監視などが必要になります。
FSx For Windowsファイルサーバーはフルマネージドシステムのため、サーバーの運用管理はAWSが行います。さらに、Amazon CloudWatchと連携した容量監視やAWS CloudTrailによる操作ログの取得など、他のAWSサービスと連携した運用も可能です。
(2) Windowsサーバーが提供する既存機能を利用できる
FSx For Windowsファイルサーバーでは、Windowsが提供する以下の機能を利用できます。
AWSが用意した独自プロトコルなどではなくWindowsネイティブ(Windowsが提供する機能そのもの)ですので、オンプレミスで構築済みのWindowsサーバーをAWSへ移行する場合でも、従来システムと同様に利用できます。
■Amazon FSx For Lustre
LustreとはLinux上で動作するオープンソースのファイルシステムで、主にスーパーコンピューターなどのHPC(High Performance Computing)や機械学習の分野で利用されています。大量のクライアント(ファイルシステムを利用する端末)から、低レイテンシかつ高スループットにファイルアクセスを行う必要のあるシステムで利用されます。
通常は大容量かつ高性能が求められる分野での使用が想定されているため、FSx For Lustreの作成時には以下のように性能指標が示されます。
FSx For Lustreを利用するには、LinuxをインストールしたEC2インスタンスからファイルシステムをアタッチ(マウント)します。1つのファイルシステムには、1台~数千台のインスタンスから同時アクセスが可能です。
また、EC2インスタンスやFargate、ECSなどで実行されるコンテナからもLustreファイルシステムへアクセスできます。その際は、タスクロールと呼ばれるIAMロールの設定が必要になります。タスクロールは、コンテナがFSxやS3など他のAWSサービスを利用する際に設定します。
※Fargate ... コンテナ向けのサーバーレスコンピューティングエンジン。ECSやEKS(いずれもコンテナを生成したり管理するサービス)に対応している。Fargateを利用することにより、コンテナが動作する環境(ホスト)を意識することなくコンテナを実行できる。
AWSのFSx For Lustreの特徴は以下の通りです:
(1) フルマネージドシステムである
(2) Amazon S3と連携できる
(3) POSIXに準拠したファイルシステムである
それぞれについて以下に解説します。
(1) フルマネージドシステムである
Lustreを導入する際は、独自の役割を持った複数のサーバーや特殊なネットワーク環境が必要になるため、初期の導入コストは非常に高くなります。またLustreはオープンソースであるため、障害が発生した場合は解析および原因特定を自分で行わなければなりません。さらに、ファイルシステム上には重要なファイルや機密情報などが含まれますから、バックアップやセキュリティについても検討したうえで運用する必要があります。
FSx For Lustreは、上述したような煩雑な作業をすべてAWSが管理します。マネジメントコンソールからはAmazon CloudWatchを用いて利用状況を監視できたり、ストレージ容量の増加やバックアップの作成を少ないステップで行えます。
(2) Amazon S3と連携できる
S3バケットに格納されたデータをLustreファイルシステムへインポートできます。また、Lustreファイルシステム上のデータをS3バケットへエクスポートすることもできます。
FSx For LustreとS3を連携することで、アクティブにデータを扱う際はFSx For Lustreファイルシステム上に保存し、そうでない場合はS3へ保存してファイルシステムの容量を軽減するなど、ストレージを階層的に利用できます。ストレージの利用量あたりの金額はS3の方が安価なため、階層型ストレージを実現することによりコストを抑えた運用ができます。
(3) POSIXに準拠したファイルシステムである
FSx For LustreはPOSIX(※)に準拠しているため、Linuxの既存のファイルシステムと同様に利用できます。また、既存のアプリケーションをFSx For Lustreで動作させるために特別な対応をする必要もありません。
※POSIX...Linuxを含めたUNIX系OSにおけるプログラミングに関する標準規格。
AWSが提供するストレージサービスには「ファイルストレージ」「ブロックストレージ」「オブジェクトストレージ」があります。以下はそれぞれの代表的なストレージサービスです。
Amazon FSxはAWSが提供するファイルストレージサービスです。ファイルストレージとはデータをファイルやフォルダの単位で階層構造として管理するストレージ形式のことをいいます。
Amazon FSxには2種類のファイルシステムが提供されています。
・Amazon FSx For Windowsファイルサーバー
・Amazon FSx For Lustre
※ファイルシステム:ストレージ上のファイルを管理する仕組み。
いずれも「Windowsファイルサーバー」または「Lustre」という既存のファイルシステムをAWS上で利用できるようにしたサービスです。本項ではそれぞれの機能について説明します。
■Amazon FSx For Windowsファイルサーバー
FSx For Windowsファイルサーバーは、SMBプロトコル(※)を介してWindows Server(OS)上に構築されたファイルシステムを提供するフルマネージドのストレージサービスです。
※SMBプロトコル…主にWindowsコンピュータ間において、ファイル共有やプリンタ共有に使用されるプロトコル。
Amazon EFS(Elastic File System)がLinuxベースの共有ファイルシステムであるのに対して、FSx For WindowsファイルサーバーはWindowsベースの共有ファイルシステムを提供します。
FSx For Windowsファイルサーバーは、AWS上のEC2インスタンスなどのクライアントからマウントして利用します。マウント可能なクライアントは、EC2インスタンスのほか、オンプレミスのWindows 10がインストールされたコンピュータや、Windows Server 2016がインストールされたサーバーなどがあります。
AWSのFSx For Windowsファイルサーバーの特徴は以下の通りです:
(1) フルマネージドシステムである
(2) Windowsサーバーが提供する既存機能を利用できる
それぞれについて以下に解説します。
(1) フルマネージドシステムである
オンプレミスでWindowsファイルサーバーを運用する場合、ハードウェアの用意やメンテナンス、OSやソフトウェアのパッチに加えて、バックアップの取得やストレージ容量の監視などが必要になります。
FSx For Windowsファイルサーバーはフルマネージドシステムのため、サーバーの運用管理はAWSが行います。さらに、Amazon CloudWatchと連携した容量監視やAWS CloudTrailによる操作ログの取得など、他のAWSサービスと連携した運用も可能です。
(2) Windowsサーバーが提供する既存機能を利用できる
FSx For Windowsファイルサーバーでは、Windowsが提供する以下の機能を利用できます。
AWSが用意した独自プロトコルなどではなくWindowsネイティブ(Windowsが提供する機能そのもの)ですので、オンプレミスで構築済みのWindowsサーバーをAWSへ移行する場合でも、従来システムと同様に利用できます。
■Amazon FSx For Lustre
LustreとはLinux上で動作するオープンソースのファイルシステムで、主にスーパーコンピューターなどのHPC(High Performance Computing)や機械学習の分野で利用されています。大量のクライアント(ファイルシステムを利用する端末)から、低レイテンシかつ高スループットにファイルアクセスを行う必要のあるシステムで利用されます。
通常は大容量かつ高性能が求められる分野での使用が想定されているため、FSx For Lustreの作成時には以下のように性能指標が示されます。
FSx For Lustreを利用するには、LinuxをインストールしたEC2インスタンスからファイルシステムをアタッチ(マウント)します。1つのファイルシステムには、1台~数千台のインスタンスから同時アクセスが可能です。
また、EC2インスタンスやFargate、ECSなどで実行されるコンテナからもLustreファイルシステムへアクセスできます。その際は、タスクロールと呼ばれるIAMロールの設定が必要になります。タスクロールは、コンテナがFSxやS3など他のAWSサービスを利用する際に設定します。
※Fargate ... コンテナ向けのサーバーレスコンピューティングエンジン。ECSやEKS(いずれもコンテナを生成したり管理するサービス)に対応している。Fargateを利用することにより、コンテナが動作する環境(ホスト)を意識することなくコンテナを実行できる。
AWSのFSx For Lustreの特徴は以下の通りです:
(1) フルマネージドシステムである
(2) Amazon S3と連携できる
(3) POSIXに準拠したファイルシステムである
それぞれについて以下に解説します。
(1) フルマネージドシステムである
Lustreを導入する際は、独自の役割を持った複数のサーバーや特殊なネットワーク環境が必要になるため、初期の導入コストは非常に高くなります。またLustreはオープンソースであるため、障害が発生した場合は解析および原因特定を自分で行わなければなりません。さらに、ファイルシステム上には重要なファイルや機密情報などが含まれますから、バックアップやセキュリティについても検討したうえで運用する必要があります。
FSx For Lustreは、上述したような煩雑な作業をすべてAWSが管理します。マネジメントコンソールからはAmazon CloudWatchを用いて利用状況を監視できたり、ストレージ容量の増加やバックアップの作成を少ないステップで行えます。
(2) Amazon S3と連携できる
S3バケットに格納されたデータをLustreファイルシステムへインポートできます。また、Lustreファイルシステム上のデータをS3バケットへエクスポートすることもできます。
FSx For LustreとS3を連携することで、アクティブにデータを扱う際はFSx For Lustreファイルシステム上に保存し、そうでない場合はS3へ保存してファイルシステムの容量を軽減するなど、ストレージを階層的に利用できます。ストレージの利用量あたりの金額はS3の方が安価なため、階層型ストレージを実現することによりコストを抑えた運用ができます。
(3) POSIXに準拠したファイルシステムである
FSx For LustreはPOSIX(※)に準拠しているため、Linuxの既存のファイルシステムと同様に利用できます。また、既存のアプリケーションをFSx For Lustreで動作させるために特別な対応をする必要もありません。
※POSIX...Linuxを含めたUNIX系OSにおけるプログラミングに関する標準規格。
軽微な誤りの報告
投稿日 2022/08/22
「解説」箇所にて、解説のサービス名称が誤ってます。
[正]Amazon EFS(Elastic File System)
[誤]Amazon Elastic Block Store
2022/08/22 23:35
失礼します。同じ問題に対する軽微な誤りがもう一つありますので、ここで報告させていただきます。
選択肢にて、
[誤] Amazon Storage Gateway
[正] AWS Storage Gateway
コメント
スタッフからの返信
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s staff_satomi
2022/08/22 13:44
kazuo1022様 ご指摘の点を修正いたしました。 ご報告下さり、誠にありがとうございます。