助け合いフォーラム
AWS ソリューションアーキテクト - アソシエイト(SAA-C02)
問題ID : 24550
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Amazon EBSのボリュームタイプのうち、少なくとも500MiB/sのスループットを実現できるものはどれか。
正解
プロビジョンドIOPS SSD(io1)
解説
Amazon EBS(Elastic Block Store)には容量や性能の異なるボリュームタイプがあります。EBSボリュームを作成する際に、以下のボリュームタイプから用途に合ったものを選択します。
設問で求められているスループットは「少なくとも500MiB/s」ですから、要件を満たすものは「プロビジョンドIOPS SSD(io1)」または「プロビジョンドIOPS SSD(io2)」であることがわかります。
以上より正解は
・プロビジョンドIOPS SSD(io1)
です。
その他の選択肢については上表を参照してください。
設問で求められているスループットは「少なくとも500MiB/s」ですから、要件を満たすものは「プロビジョンドIOPS SSD(io1)」または「プロビジョンドIOPS SSD(io2)」であることがわかります。
以上より正解は
・プロビジョンドIOPS SSD(io1)
です。
その他の選択肢については上表を参照してください。
参考
【AWSのブロックストレージ】
ブロックストレージとは記憶媒体を「ブロック」という固定長の単位で分割して管理するストレージのことです。AWSには「Amazon EBS(Elastic Block Store)」というブロックストレージのストレージサービスがあります。
【Amazon EBS(Elastic Block Store)】
EBSはEC2インスタンスに割り当てられるブロックストレージで、物理ハードディスクドライブと同じように利用できます。
本項ではEBSの特徴として以下の項目について説明しています:
・EBSとEC2インスタンス
・ボリュームタイプ
・DeleteOnTermination(終了時に削除)
・スナップショット
・暗号化
・RAID
●EBSとEC2インスタンス
EBSは必要に応じて複数作成し、EC2インスタンスにアタッチ(取り付け)して利用します。ただし作成したボリュームは1つのEC2インスタンスからのみアタッチでき、基本的には(※)同時に2つ以上のインスタンスからアクセスすることはできません。
なお上図の「EC2インスタンス1」が終了しアタッチしていない間は、「EC2インスタンス2」にアタッチすることができます。
(※)一部のボリュームタイプでは複数インスタンスからのアタッチが可能な「マルチアタッチ」機能に対応しています。ただし、利用できるインスタンスタイプやリージョンが限られているなどの制限事項があります。
また、EBSは各AZに独立して存在します。あるAZに存在するEC2インスタンスは同じAZに存在するEBSボリュームをアタッチできますが、別のAZに存在するEBSボリュームはアタッチできません。同じAZに存在するEBSボリュームであれば、一つのEC2インスタンスに複数アタッチすることもできます。
●ボリュームタイプ
EBSには容量や性能の異なるボリュームタイプがあります。EBSボリュームを作成する際に、以下のボリュームタイプから用途に合ったものを選択します。
表中「最大IOPS」の「IOPS」とはInput Output per Second、つまり1秒間にどれだけI/O(Input/Output:読み取り/書き込み)が行えるかを意味する性能指標です。プロビジョンド(provisioned:予約済み)IOPS SSD(io1、io2)を選択すると、予約したI/O性能をAWSが保証してストレージを提供します。高いIOPSが求められるケースには以下のようなものがあります:
・ストレージ上のデータにランダムにアクセスするケース
・1回のリクエストのI/Oサイズが大きくないようなケース
また、「最大スループット」の「スループット」とは単位時間あたりの処理量を意味します。スループットが求められるケースには以下のようなものがあります:
・ストレージ上のデータにシーケンシャル(連続)アクセスを行うケース
・1回のリクエストのI/Oサイズが大きい(動画や大きなサイズのファイルの読み取りなど)
なお、io1とio2は同じ「プロビジョンドIOPS SSD」ですが、io2はio1と比べて耐久性と性能に優れています。耐久性について、io1では99.8~99.9%、io2では99.999%と設計されており、io2はio1より100倍高い耐久性があります。また容量あたりのIOPS性能も、io1では1GiBあたり50IOPSであったのに対して、io2では1GiBあたり500IOPSと10倍の性能を発揮できるように設計されています。
1GBあたりの利用料金は、高価なものから順に「プロビジョンドIOPS SSD(io1、io2)」、「汎用SSD(gp2)」、「スループット最適化HDD(st1)」、「コールドHDD(sc1)」となっています。
●DeleteOnTermination(終了時に削除)
EBSボリューム上に保存したデータは、EC2インスタンスを終了(削除)すると削除されます。保持したい場合はEBSの設定「終了時に削除」のチェックを外すか、「DeleteOnTermination」の値を「false」に設定します。
「終了時に削除」のチェックはEC2インスタンスの起動(作成)時に設定します。
終了時に削除(DeleteOnTermination)のデフォルト値は、EBSがEC2インスタンスのルートボリュームかそうでないかで異なります。ルートボリューム(※)の場合は「true(削除される)」、ルートボリュームではない場合は「false(削除されない)」に設定されています。
(※)ルートボリューム(ルートデバイスボリューム)... OSの起動イメージが格納されていたり、システムによって使用されるデータが格納されたボリューム
なお、EC2インスタンスの動作中に設定を変更したい場合は、コンソールではなくAWS CLIを利用します。
●スナップショット
EBSは、データのバックアップ手段としてスナップショット機能を備えています。スナップショット(snapshot)とはある時点のストレージの状態(保存されているファイル群など)を取得したもののことです。例えばデータが破損した場合やある時点のデータに戻したい場合、スナップショットをリストア(restore)することでストレージ上のデータが復元されます。
EBSではスナップショットから新しいEBSボリュームを作成することもできます。スナップショットを基にEBSボリュームを作成する際は、異なるAZを選択できたり、暗号化機能を付与することもできます。
スナップショット機能およびスナップショットからのボリュームの作成機能を利用することで、別のAZ(AZ-aからAZ-b)へデータを移行することができます。
●暗号化
EBSでは、ボリュームやスナップショットを暗号化することで機密性を高めることができます。暗号化する際はAWS KMS(Key Management Service:暗号化に使用するキーを作成・管理するサービス)を利用します。
暗号化の設定はEBSボリューム作成時に指定します。作成したボリュームの暗号化ステータスは後から変更できません。
暗号化を行うには、事前にKMSにおいて暗号化に使用するキーを作成し「マスターキー」欄へ入力します。
なお、作成済みのEBSボリュームの暗号化ステータスは変更できませんが、スナップショットからEBSボリュームを作り直すことで、既存のデータを保持したまま暗号化ステータスの異なるEBSボリュームを作成できます。
●RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks:レイド)
EBSでは、アタッチしているEC2インスタンスのOSの機能を利用してEBSボリュームのRAID構成を組むことができます。
RAIDとは複数のボリュームを論理的に1つのボリュームとして構成する技術のことです。RAIDにはいくつかの種類がありますが、そのうちの1つ「RAID 0」は、複数のボリュームへデータを分散して書き込むことによって、1台のボリュームに続けて書き込むよりも高速にデータアクセスを行います(ストライピング)。
EBSボリュームの性能上限はio1またはio2のプロビジョンドIOPS次第ですが、上限値を超えた性能が必要な場合、RAID 0を構成することによって性能向上を見込めます。
ただし、RAIDを構成している場合はスナップショットの取得時に注意が必要です。単独のEBSボリュームだけではリストア時にデータの不整合など問題が発生する可能性があるため、複数のボリュームに対してスナップショットを取得する「マルチボリュームスナップショット」を使用します。
マルチボリュームスナップショットでは、特定のボリュームではなく、ボリューム群をアタッチしているEC2インスタンスを指定してスナップショットを取得します。
ブロックストレージとは記憶媒体を「ブロック」という固定長の単位で分割して管理するストレージのことです。AWSには「Amazon EBS(Elastic Block Store)」というブロックストレージのストレージサービスがあります。
【Amazon EBS(Elastic Block Store)】
EBSはEC2インスタンスに割り当てられるブロックストレージで、物理ハードディスクドライブと同じように利用できます。
本項ではEBSの特徴として以下の項目について説明しています:
・EBSとEC2インスタンス
・ボリュームタイプ
・DeleteOnTermination(終了時に削除)
・スナップショット
・暗号化
・RAID
●EBSとEC2インスタンス
EBSは必要に応じて複数作成し、EC2インスタンスにアタッチ(取り付け)して利用します。ただし作成したボリュームは1つのEC2インスタンスからのみアタッチでき、基本的には(※)同時に2つ以上のインスタンスからアクセスすることはできません。
なお上図の「EC2インスタンス1」が終了しアタッチしていない間は、「EC2インスタンス2」にアタッチすることができます。
(※)一部のボリュームタイプでは複数インスタンスからのアタッチが可能な「マルチアタッチ」機能に対応しています。ただし、利用できるインスタンスタイプやリージョンが限られているなどの制限事項があります。
また、EBSは各AZに独立して存在します。あるAZに存在するEC2インスタンスは同じAZに存在するEBSボリュームをアタッチできますが、別のAZに存在するEBSボリュームはアタッチできません。同じAZに存在するEBSボリュームであれば、一つのEC2インスタンスに複数アタッチすることもできます。
●ボリュームタイプ
EBSには容量や性能の異なるボリュームタイプがあります。EBSボリュームを作成する際に、以下のボリュームタイプから用途に合ったものを選択します。
表中「最大IOPS」の「IOPS」とはInput Output per Second、つまり1秒間にどれだけI/O(Input/Output:読み取り/書き込み)が行えるかを意味する性能指標です。プロビジョンド(provisioned:予約済み)IOPS SSD(io1、io2)を選択すると、予約したI/O性能をAWSが保証してストレージを提供します。高いIOPSが求められるケースには以下のようなものがあります:
・ストレージ上のデータにランダムにアクセスするケース
・1回のリクエストのI/Oサイズが大きくないようなケース
また、「最大スループット」の「スループット」とは単位時間あたりの処理量を意味します。スループットが求められるケースには以下のようなものがあります:
・ストレージ上のデータにシーケンシャル(連続)アクセスを行うケース
・1回のリクエストのI/Oサイズが大きい(動画や大きなサイズのファイルの読み取りなど)
なお、io1とio2は同じ「プロビジョンドIOPS SSD」ですが、io2はio1と比べて耐久性と性能に優れています。耐久性について、io1では99.8~99.9%、io2では99.999%と設計されており、io2はio1より100倍高い耐久性があります。また容量あたりのIOPS性能も、io1では1GiBあたり50IOPSであったのに対して、io2では1GiBあたり500IOPSと10倍の性能を発揮できるように設計されています。
1GBあたりの利用料金は、高価なものから順に「プロビジョンドIOPS SSD(io1、io2)」、「汎用SSD(gp2)」、「スループット最適化HDD(st1)」、「コールドHDD(sc1)」となっています。
●DeleteOnTermination(終了時に削除)
EBSボリューム上に保存したデータは、EC2インスタンスを終了(削除)すると削除されます。保持したい場合はEBSの設定「終了時に削除」のチェックを外すか、「DeleteOnTermination」の値を「false」に設定します。
「終了時に削除」のチェックはEC2インスタンスの起動(作成)時に設定します。
終了時に削除(DeleteOnTermination)のデフォルト値は、EBSがEC2インスタンスのルートボリュームかそうでないかで異なります。ルートボリューム(※)の場合は「true(削除される)」、ルートボリュームではない場合は「false(削除されない)」に設定されています。
(※)ルートボリューム(ルートデバイスボリューム)... OSの起動イメージが格納されていたり、システムによって使用されるデータが格納されたボリューム
なお、EC2インスタンスの動作中に設定を変更したい場合は、コンソールではなくAWS CLIを利用します。
●スナップショット
EBSは、データのバックアップ手段としてスナップショット機能を備えています。スナップショット(snapshot)とはある時点のストレージの状態(保存されているファイル群など)を取得したもののことです。例えばデータが破損した場合やある時点のデータに戻したい場合、スナップショットをリストア(restore)することでストレージ上のデータが復元されます。
EBSではスナップショットから新しいEBSボリュームを作成することもできます。スナップショットを基にEBSボリュームを作成する際は、異なるAZを選択できたり、暗号化機能を付与することもできます。
スナップショット機能およびスナップショットからのボリュームの作成機能を利用することで、別のAZ(AZ-aからAZ-b)へデータを移行することができます。
●暗号化
EBSでは、ボリュームやスナップショットを暗号化することで機密性を高めることができます。暗号化する際はAWS KMS(Key Management Service:暗号化に使用するキーを作成・管理するサービス)を利用します。
暗号化の設定はEBSボリューム作成時に指定します。作成したボリュームの暗号化ステータスは後から変更できません。
暗号化を行うには、事前にKMSにおいて暗号化に使用するキーを作成し「マスターキー」欄へ入力します。
なお、作成済みのEBSボリュームの暗号化ステータスは変更できませんが、スナップショットからEBSボリュームを作り直すことで、既存のデータを保持したまま暗号化ステータスの異なるEBSボリュームを作成できます。
●RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks:レイド)
EBSでは、アタッチしているEC2インスタンスのOSの機能を利用してEBSボリュームのRAID構成を組むことができます。
RAIDとは複数のボリュームを論理的に1つのボリュームとして構成する技術のことです。RAIDにはいくつかの種類がありますが、そのうちの1つ「RAID 0」は、複数のボリュームへデータを分散して書き込むことによって、1台のボリュームに続けて書き込むよりも高速にデータアクセスを行います(ストライピング)。
EBSボリュームの性能上限はio1またはio2のプロビジョンドIOPS次第ですが、上限値を超えた性能が必要な場合、RAID 0を構成することによって性能向上を見込めます。
ただし、RAIDを構成している場合はスナップショットの取得時に注意が必要です。単独のEBSボリュームだけではリストア時にデータの不整合など問題が発生する可能性があるため、複数のボリュームに対してスナップショットを取得する「マルチボリュームスナップショット」を使用します。
マルチボリュームスナップショットでは、特定のボリュームではなく、ボリューム群をアタッチしているEC2インスタンスを指定してスナップショットを取得します。
[EBS] 軽微な誤りかもしれない点の報告
投稿日 2022/08/23
解説にある表にて、右上の汎用SSD(gp2, gp3)の最大スループットの欄に
250MiB/s (gp2)
1000MiB/s (gp3)
とあります。他の1,000以上の数値には3桁ごとのカンマがありますが、ここだけ1000MiB/s にカンマがありません。よろしければご対応ください。
もしスペースの関係上や、250Mib/s との位置合わせのためにあえて付けていないのでしたらご放念ください。
スタッフからの返信
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s staff_satomi
2022/08/24 16:13
tnishita2様 ご指摘の点を修正いたしました。 ご報告下さり、誠にありがとうございます。