助け合いフォーラム
CCNA(200-301)
問題ID : 39376
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RDで「2001:db8:60::/64」宛のネットワークルートに対してフローティングスタティックの設定を行った。
正しく設定できているかの確認を行うために使用する【1】と【2】にあてはまるコマンドはどれか。(2つ選択)


※各ルータ間の通信に必要な他のルータの設定は適切に行われているものとする。
正しく設定できているかの確認を行うために使用する【1】と【2】にあてはまるコマンドはどれか。(2つ選択)


※各ルータ間の通信に必要な他のルータの設定は適切に行われているものとする。
正解
【1】ping 2001:db8:60::2
【2】traceroute 2001:db8:60::2
解説
ルーティングの設定を行った後、意図した通りのルーティングが行われるかを確認する場合、「ping」コマンドや「traceroute」コマンドを使用します。
「ping」コマンドは疎通確認を行うためのコマンドです。
「traceroute」コマンドは送信したパケットが宛先に到達するまでに使用する経路を表示するためのコマンドです。
設問では、「2001:db8:60::/64」宛のネットワークルートに対する経路の確認を行う必要があるため、PCのIPv6アドレスである「2001:db8:60::2」を指定して「ping」と「traceroute」を実行します。

よって正解は
・【1】ping 2001:db8:60::2
・【2】traceroute 2001:db8:60::2
です。
その他の選択肢については、以下の通りです。
・【1】traceroute 2001:db8:60::2
【1】の出力結果は、「traceroute」コマンドの実行結果ではないため、誤りです。
・【2】ping 2001:db8:60::2
【2】の出力結果は、「ping」コマンドの実行結果ではないため、誤りです。
・【1】ping 2001:db8:10::2
宛先に「2001:db8:10::2」を指定しているため、誤りです。
設問では、「2001:db8:60::/64」宛のネットワークルートに対する疎通確認を行う必要があるため、PCのIPv6アドレスである「2001:db8:60::2」を指定します。
・【2】traceroute 2001:db8:10::2
宛先に「2001:db8:10::2」を指定しているため、誤りです。
設問では、「2001:db8:60::/64」宛のネットワークルートに対する経路の確認を行う必要があるため、PCのIPv6アドレスである「2001:db8:60::2」を指定します。
「ping」コマンドは疎通確認を行うためのコマンドです。
「traceroute」コマンドは送信したパケットが宛先に到達するまでに使用する経路を表示するためのコマンドです。
設問では、「2001:db8:60::/64」宛のネットワークルートに対する経路の確認を行う必要があるため、PCのIPv6アドレスである「2001:db8:60::2」を指定して「ping」と「traceroute」を実行します。

よって正解は
・【1】ping 2001:db8:60::2
・【2】traceroute 2001:db8:60::2
です。
その他の選択肢については、以下の通りです。
・【1】traceroute 2001:db8:60::2
【1】の出力結果は、「traceroute」コマンドの実行結果ではないため、誤りです。
・【2】ping 2001:db8:60::2
【2】の出力結果は、「ping」コマンドの実行結果ではないため、誤りです。
・【1】ping 2001:db8:10::2
宛先に「2001:db8:10::2」を指定しているため、誤りです。
設問では、「2001:db8:60::/64」宛のネットワークルートに対する疎通確認を行う必要があるため、PCのIPv6アドレスである「2001:db8:60::2」を指定します。
・【2】traceroute 2001:db8:10::2
宛先に「2001:db8:10::2」を指定しているため、誤りです。
設問では、「2001:db8:60::/64」宛のネットワークルートに対する経路の確認を行う必要があるため、PCのIPv6アドレスである「2001:db8:60::2」を指定します。
参考
【ICMPv6】(Internet Control Message Protocol for IPv6)
ICMPv6は、IPv6用のICMPです。
ICMPv6では、IPv4で使われていたICMPのエラー通知などの機能に加えて、ARPに相当するアドレス解決の機能もあわせ持つようになりました。
ICMPv6の主な機能は以下の通りです。
・エラー通知:パケットが破棄された理由を送信元に通知する機能
・近隣探索:同一セグメント上のデバイスのアドレスを調べる機能(NDやNDPとも呼ばれる)
【NDPの主なポイント】(Neighbor Discovery Protocol:近隣探索プロトコル)
NDPは同一セグメント上のデバイスのMACアドレスを調べるために以下のICMPv6パケットを使用します。
・NS(Neighbor Solicitation:近隣要請):MACアドレスを問い合わせるパケット
・NA(Neighbor Advertisement:近隣広告):NSへの応答パケット
NDPは同一セグメント上のデバイスのIPv6アドレスを調べるために以下のICMPv6パケットを使用します。
・RS(Router Solicitation:ルータ要請):RAを要請するパケット
・RA(Router Advertisement:ルータ広告):セグメントのプレフィックスなどを伝えるパケット
NDPによって以下の機能が実現されます。
・MACアドレスの解決(IPv4のARPに相当)
・SLAAC(StateLess Address Auto Configuration:アドレスの自動設定)
・DAD(Duplicate Address Detection:重複アドレスの検出)
【IPv6アドレスの割り当て方法】
IPv6アドレスの割り当てには複数の方法があります。

【SLAAC】(StateLess Address Auto Configuration)
SLAACはIPv6に標準で搭載されたアドレス自動設定機能です。SLAACはICMPv6のNDPを利用して自動設定を行います。SLAACは以下の流れでアドレス設定を行います。

1. IPv6ルーティングが有効なルータが定期的にRAによって、そのセグメントのプレフィックスを広告する
2. ネットワークに追加されたホストはRSを送信し、ルータがRAを即時に送信するよう要求する
3. ホストは、受信したRAからプレフィックスを、EUI-64によってインターフェースIDを取得し、IPv6アドレスを自動設定する。また、RAを送信したルータのIPv6アドレスをデフォルトゲートウェイとして設定する
4.アドレス設定が完了し、通信が可能になる
【EUI-64】
EUI-64は、MACアドレス(48ビット)に「fffe」という16ビットをプラスし 64ビットにするフォーマットです。リンクローカルユニキャストアドレスのインターフェースIDを自動的に生成する際に利用されます。
例えば「11-22-33-44-55-66」というMACアドレスを持つインターフェースの場合、以下のように「1322:33ff:fe44:5566」というインターフェースIDになります。

EUI-64で生成されるインターフェースIDは64ビットですので、プレフィックス長は必然的に64ビット(/64)となります。言い換えれば、自動アドレス割り当てを利用する場合はプレフィックス長が64ビットとなるように設計する必要があります。
【コマンド構文:インターフェースのIPv6情報を表示】
#show ipv6 interface
上記コマンドにより、インターフェースに設定しているIPv6アドレスを確認することができます。
ICMPv6は、IPv6用のICMPです。
ICMPv6では、IPv4で使われていたICMPのエラー通知などの機能に加えて、ARPに相当するアドレス解決の機能もあわせ持つようになりました。
ICMPv6の主な機能は以下の通りです。
・エラー通知:パケットが破棄された理由を送信元に通知する機能
・近隣探索:同一セグメント上のデバイスのアドレスを調べる機能(NDやNDPとも呼ばれる)
【NDPの主なポイント】(Neighbor Discovery Protocol:近隣探索プロトコル)
NDPは同一セグメント上のデバイスのMACアドレスを調べるために以下のICMPv6パケットを使用します。
・NS(Neighbor Solicitation:近隣要請):MACアドレスを問い合わせるパケット
・NA(Neighbor Advertisement:近隣広告):NSへの応答パケット
NDPは同一セグメント上のデバイスのIPv6アドレスを調べるために以下のICMPv6パケットを使用します。
・RS(Router Solicitation:ルータ要請):RAを要請するパケット
・RA(Router Advertisement:ルータ広告):セグメントのプレフィックスなどを伝えるパケット
NDPによって以下の機能が実現されます。
・MACアドレスの解決(IPv4のARPに相当)
・SLAAC(StateLess Address Auto Configuration:アドレスの自動設定)
・DAD(Duplicate Address Detection:重複アドレスの検出)
【IPv6アドレスの割り当て方法】
IPv6アドレスの割り当てには複数の方法があります。

【SLAAC】(StateLess Address Auto Configuration)
SLAACはIPv6に標準で搭載されたアドレス自動設定機能です。SLAACはICMPv6のNDPを利用して自動設定を行います。SLAACは以下の流れでアドレス設定を行います。

1. IPv6ルーティングが有効なルータが定期的にRAによって、そのセグメントのプレフィックスを広告する
2. ネットワークに追加されたホストはRSを送信し、ルータがRAを即時に送信するよう要求する
3. ホストは、受信したRAからプレフィックスを、EUI-64によってインターフェースIDを取得し、IPv6アドレスを自動設定する。また、RAを送信したルータのIPv6アドレスをデフォルトゲートウェイとして設定する
4.アドレス設定が完了し、通信が可能になる
【EUI-64】
EUI-64は、MACアドレス(48ビット)に「fffe」という16ビットをプラスし 64ビットにするフォーマットです。リンクローカルユニキャストアドレスのインターフェースIDを自動的に生成する際に利用されます。
例えば「11-22-33-44-55-66」というMACアドレスを持つインターフェースの場合、以下のように「1322:33ff:fe44:5566」というインターフェースIDになります。

EUI-64で生成されるインターフェースIDは64ビットですので、プレフィックス長は必然的に64ビット(/64)となります。言い換えれば、自動アドレス割り当てを利用する場合はプレフィックス長が64ビットとなるように設計する必要があります。
【コマンド構文:インターフェースのIPv6情報を表示】
#show ipv6 interface
上記コマンドにより、インターフェースに設定しているIPv6アドレスを確認することができます。
IPv6アドレスに対するpingコマンドについて
投稿日 2025/04/24
本問題の選択肢/解説文は**ping <IPv6アドレス>になっていますが
IPv6アドレスに対してPingを行う時のコマンドはping ipv6 <IPv6アドレス>**ではないでしょうか?
問題ID:39312などでは**ping ipv6 <IPv6アドレス>**になっていました。
2025/04/24 16:51
ping ipv6 はあってもなくてもいいです。
Router#ping 2001:1:1:1::2
Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 2001:1:1:1::2, timeout is 2 seconds:
!!!!!
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 1/1/1 ms
Router#
Router#ping ipv6 2001:1:1:1::2
Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 2001:1:1:1::2, timeout is 2 seconds:
!!!!!
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 1/1/1 ms
コメント
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r ryusei218
2025/04/24 21:13
ありがとうございます!