助け合いフォーラム

LPIC

LPIC Lv1-101(Ver5.0)
問題ID : 3534
問題を開く
「/etc/fstab」ファイルに記述するマウントオプションで、バイナリの実行を許可するものは次のうちどれか。

正解

exec

解説

以下は主なマウントオプションをまとめたものです。


上表より正解はexecです。
なお、バイナリとはバイナリ形式の実行ファイルのことです。

その他の選択肢については上表をご確認ください。

参考

「/etc/fstab」ファイルは、利用するファイルシステムのマウント設定を事前に行っておく設定ファイルです。mountコマンドはこのファイルの設定内容を参照して動作します。
一行一行がひとつのファイルシステムのマウント設定を表しています。


「/etc/fstab」ファイルの書式は以下の通りです。

(1) デバイス名
「/dev/sda1」のようにデバイスファイルを書くか、ラベル(あらかじめファイルシステムに対して付けておいた名前)やUUID(Universally Unique Identifier: 汎用一意識別子、全世界で重複が起きないように生成される一意な値)を使った指定を書きます。
ラベルを使う場合は 「LABEL=/boot」のように「LABEL=」の後ろにラベル名を書きます。この場合ラベル名は「/boot」です。
UUIDを使う場合も同様で「UUID=」の後ろに続けてUUID文字列を書きます。

デバイスのUUIDは、blkidコマンドやlsblkコマンドで確認できます。
blkidはブロックデバイス(HDDやCD-ROMなどのようにブロック単位でデータを転送するデバイス)の情報を表示するコマンドです。デバイス名や、UUID、ファイルシステムのタイプを表示できます。
lsblkはブロックデバイスをツリー状に一覧表示するコマンドです。「--output」オプションで表示項目を指定することによって、UUIDやファイルシステムのタイプを表示できます。

例)デバイス名、UUID、ファイルシステムのタイプを表示する


(2) マウントポイント
ルートファイルシステム上のどの位置にマウントするかの指定をルートからのパスで書きます。

(3) ファイルシステムの種類
デバイス名で指定したファイルシステムの種類を書きます。

(4) マウントオプション
マウントする際に必要となるオプションを書きます。

以下は主なマウントオプションをまとめたものです。


デフォルトでは async, auto, exec, nouser, rw, suid (と、表には載っていないdev)が指定されたのと同じ状態で、オプションを記述するとこれが上書きされていきます。
どのオプションも上書きせず、そのままで良いことを示す指定が「defaults」です。

(5) dumpフラグ
そのファイルシステムをdumpコマンド(バックアップ用のコマンド)の対象とするかどうかを「0」か「1」で書きます。「0」では対象外となり、「1」では対象となります。

(6) fsckフラグ
起動時に自動的に行われるfsck(ファイルシステムチェック)の優先度を数字で書きます。数字が小さいものから順にチェックされますが、0は例外で、チェックを省く指定になります。

上に戻る

マウントオプションのdefaultの内容の確認方法

公開日 2023/07/30

この問題で、マウントオプションに「defaults」があると記載されています。
この「defaults」の内容(defaultsに含まれるオプションパラメータのリスト)
を表示させることができる方法、コマンドはあるでしょうか。

ご存じの方がおられましたら、方法の内容とあわえて教えて下さい。
宜しくお願いします。

2023/07/30 22:41

[user@localhost ~]$ man 5 fstab | grep -C 3 defaults

       The following is a typical example of an fstab entry:

              LABEL=t-home2   /home      ext4    defaults,auto_da_alloc      0  2

       The first field (fs_spec).
              This field describes the block special device or remote filesystem to be mounted.
--

              Basic filesystem-independent options are:

              defaults
                     use default options: rw, suid, dev, exec, auto, nouser, and async. ←ここ

              noauto do not mount when "mount -a" is given (e.g., at boot time)


コメント

k kz5835

2023/07/31 01:14

arashi1977様 貴重な情報のご提供、有難うございます。大変参考になりました。 私の質問の理由ですが、私の環境のfstabが以下の様に記載されており optionはdefaultsのみの様でした。 (先頭が#の行以外) /dev/mapper/rl-root / xfs defaults 0 0 UUID=5c1b2769-6434-45d9-87c0-c07b71e2a326 /boot xfs defaults 0 0 /dev/mapper/rl-swap none swap defaults 0 0 実際には、先日、別の問題の質問で情報を頂いた、relatimeなど マニュアルにないパラメータもデフォルトに含まれるのかと思い そうであれば、試験で前提となるパラメータもマニュアル通りでは ないかもしれないので、実際のdefaultsの内容を表示する コマンドがあれば、確認しておきたいと思ったために質問させて 頂きました。 もし、上記の目的にあうコマンドやファイルなどをご存じでしたら 教えて頂けますと幸甚です。 (不明な場合は、無視して頂ければと思います。) 宜しくお願いいたします。

a arashi1977

2023/07/31 08:37

https://access.redhat.com/documentation/ja-jp/red_hat_enterprise_linux/7/html/storage_administration_guide/ch-xfs > デフォルトの atime 動作は relatimeです。 > XFS では、デフォルトで Relatime がオンになっています。正常な atime 値を維持したまま、noatime と比較してオーバーヘッドはほぼありません。

k kz5835

2023/08/01 17:06

arashi1977様 情報のご提供、有難うございます。大変参考になりました。 宜しくお願いします。

この返信に対して
コメントを記入できます

2023/07/31 21:29

すでにarashi1977さんとのやりとが始まっていますが、私も調べてみてわかったことがあるので参考までに書きます。

実際には、先日、別の問題の質問で情報を頂いた、relatimeなど
マニュアルにないパラメータもデフォルトに含まれるのかと思い

relatime やseclabel などのオプションはどこから来たのかという点は私も疑問に思いました。調べてみると同じ質問をしている方がいました:

https://unix.stackexchange.com/questions/581702/how-can-i-check-the-current-o-defaults-set-of-default-mount-options

ざっとしか読んでないですがざっくりまとめると、

  • defaults が具体的にどんなオプションになるかは、カーネルとファイルシステムタイプで決まる。
  • defaults が具体的にどんなオプションになるかを知る一番簡単な方法は、実際にdefaults でマウントしてみて、どんなオプションが指定されたか/proc/mounts やfindmnt コマンドなどで見ること。
  • man ページにdefaults が「rw, suid, dev, exec, auto, nouser, and async」とあるのは、もっと明確に(誰かが)書き直すべき。


コメント

k kz5835

2023/08/01 18:14

tnishita2様 ご回答、有難うございます。大変参考になります。 たびたびすみませんが、以下をご存じであれば、教えて下さい。 (調査が必要で、お手数をかけてしまう様であれば、不明と ご連絡いただければと思います。) 「一番簡単な方法は、実際にdefaults でマウントしてみて、どんなオプションが指定されたか/proc/mounts やfindmnt コマンドなどで見ること。」 について、ご紹介頂いたページに以下の情報がございました。 Simply check mount output ? For example, given ~/tmpfile a file where i created a ext4 filesystem: ~$ sudo mount -t ext4 -o defaults tmpfile /media/cdrom ~$ mount|grep /media/cdrom tmpfile on /media/cdrom0 type ext4 (rw,relatime) 私の環境でもmountの一部を参照してみると、以下の表示になりました。 [root@rocky01 /]# mount | grep 'on / ' /dev/mapper/rl-root on / type xfs (rw,relatime,seclabel,attr2,inode64,logbufs=8,logbsize=32k,noquota) 末尾の( )内がオプションということだと思うのですが 上記のいずれも、fstab上の「defaults」のmanに記載された パラメータセットに含まれるもの(rw)と含まれないものが混在して 表示されています。 このため、上記が字義通りであれば 「「defaults」と( )をあわせたものがセットされている」 という意味ではなく 「( )のパラメータだけがセットされている。( )内に記載されて いないものは、「defaults」に含まれるものでも、セットされていない」 という意味になる様に思われました。 上記の理解で正しいかをご存じでしたら、教えて下さい。 宜しくお願いします。

t tnishita2

2023/08/01 20:51

私も専門家ではないので実のところ「不明」ですが、これまでの情報から得た私なりの理解・解釈は参考までに以下です: 「man に記載されたパラメータセットの情報は古い/不正確なので、実際のdefaults 設定とどこがどう違っているかとか考えても仕方ない。すなわち、man のこの部分の内容は完全に無視していい。( )のパラメータはすべて、カーネルがファイルシステムごとにdefaults としていい感じに指定してくれたもの(※)。」 ※今手元に環境がないのですが、確かRocky 8.8相当の/etc/fstab のデフォルトでは、/ にはdefaults オプションだけが指定されていたと思います。

k kz5835

2023/08/01 21:09

tnishita2様 ご回答、有難うございます。大変参考になりました。 試験対応の点では、十分な情報をご提供頂いたと考えております。 有難うございました。 不要な情報かもしれませんが、以下の件について 報告させて頂きます。 > 確かRocky 8.8相当の/etc/fstab のデフォルトでは、/ にはdefaults オプションだけが指定されていたと思います。 fatabは以下の内容で、ご指摘の通りになっておりました。 # /etc/fstab # Created by anaconda on Sat Jul 8 04:35:25 2023 # # Accessible filesystems, by reference, are maintained under '/dev/disk/'. # See man pages fstab(5), findfs(8), mount(8) and/or blkid(8) for more info. # # After editing this file, run 'systemctl daemon-reload' to update systemd # units generated from this file. # /dev/mapper/rl-root / xfs defaults 0 0 UUID=5c1b2769-6434-45d9-87c0-c07b71e2a326 /boot xfs defaults 0 0 /dev/mapper/rl-swap none swap defaults 0 0 宜しくお願いします。

この返信に対して
コメントを記入できます

この投稿に対して返信しませんか?